2011年12月 1日 (木)

香港飲食男女Ⅱ⑲/役に立ったサイト・本、まとめ

【食事】
・オープンライス
場所・電話番号・営業時間など基本情報が簡単に確認できるのはありがたい。また、料理の種類や店舗形態・場所、味での評価などでソート出来るので自分好みの店を探すのに大いに役立った。写真が豊富なのでどんなメニューがあるのかわかりやすいし、店によっては「外売紙」タブにメニューが載っているところもあるので事前調査にはうってつけ。

日本の食べログと同じでサクラが湧いているので、自分好みのレビュアーを見つけて追いかけたり、投稿件数の少ないレビュアーの意見は鵜呑みにしないなどすれば良い店との出会いに導いてくれる。

・菊池和男の本
いろんなサイトや本で情報を集めてきたが、自分と一番相性が良いのは菊池先生の本。「超級○食香港」は私のバイブルで、美しい写真だけでなく食に関する基礎知識が網羅されていて、これを読めば良い店を嗅ぎ分ける能力が高まるという優れもの。続編的「香港うまっ!食大全」や中国茶の理解を深めてくれる「中国茶入門」も良い内容だった。

【地図】
・黄頁地図
店や建物の名前を入れるとマップ上に目印が立ち、具体的な住所も出てくるので買い出しの店の場所を確認したりするのに役立った。日本の漢字で検索結果が出ない場合は、該当店をコピペすると出てくる場合がある(簡字体と繁字体の違いによる)

・MTRの駅付近地図
プリントして携行用にした。ビルを立体的に描いていて実用的。駅の出口がわかりやすいのもいい。

【バス】
・九巴(カオルーンバス)
出発地と目的地を地域で入力すると推奨路線がいくつか出てきて、選ぶとマップ上にずらっとバス停の目印が出てくるので、行きたい場所に近いバス停を探しやすい。これは大いに役立った。

【口コミ】
・ガイドブックにのってない香港
香港ナビより深めの話題が掲示板で展開されていたので参考になった。キーワードで過去ログ検索が出来るのも良い。

【次回行きたい店】
・永合隆・再興・海記:うまい炭焼きの豚バラロースト
・上海綠楊邨酒家:技巧を凝らした美しい品々

ネットで相当情報を収集できるようになったので、とても満足のいく旅になった。やっぱり香港は良い。
↓載せそびれの写真のまとめとして。

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2011年11月29日 (火)

香港飲食男女Ⅱ⑱/ショッピング・土産

旅の合間に買い物もした。無印良品・ユニクロ・クラークスは日本と値段は変わらない。ユナイテッドアローズなど日本のセレクトショップはむしろ高いくらいだった。地場のジョルダーノとG2000はユニクロと大差ない価格で値ごろ感がなくなった。高級ブランドはほとんど寄らなかったが、大陸の人々で賑わっていた。

家人はジョルダーノレディース(ここはジョルダーノとは思えないほどしっかりしていた)で30%オフのニット(400ドル)、エスプリでブラウス(500ドル)を購入。いずれもOLの通勤服として申し分ないレベル。
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G.O.Dは面白かったが、冗談で買うには高すぎる品が多く感じた。G.O.Dが入っているシルバーコードは全般に若者向け。こんなものとか。
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脱力日本語Tシャツはブームが去って久しく見かけなかったが、有名なイギリスのSuperDry=「極度乾燥(しなさい)」を佐敦駅近くのネイザンロードとオースティンロードの交差点で発見。聞きしに勝るひどい日本語だったが、なぜかブランドとして確立しているようでTシャツ1枚が500ドルほどで販売されていた。ひやかすには良い。
Superdry
土産は食品中心。
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金象印のジャスミンライスは2kg売りがどこのウェルカムでもなく、仕方なく5kgを運んできた。定番の火鍋の素。ラムしゃぶをこれですると大変美味しい。
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棚にずらっと並んでいたので買ってみた豆豉鯪魚。青菜と炒めるとそれだけで1品出来上がるそうで、地場の主婦の手抜き食材として重宝されてるのだろうか。
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こうして買い出しして帰ってくると食で香港を追体験できて大変楽しい。

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2011年11月28日 (月)

香港飲食男女Ⅱ⑰/香港老飯店・廣東燒味餐廳

【香港老飯店】★★★+
最終日の昼にしっかり食べたい性質なので下記の点からこの店の存在はありがたい。
・11時開店
・点心だけでなく通常メニューも注文可
・立地が良い
・料理が出てくるのが早い
但し日本語メニューはおかしな日本語が目立ったのであまり信頼しないほうがいいと思う。

醉鸽(酔っ払い鳩)が目当てだったが前回同様期待を裏切られなかった。酒の風味はかすかに添えられる程度で矯められていて、しっくりと歯を受け入れる身の具合が堪らない。皮が妙に脂っこいものもあるが、ここのものは雑味も脂っこさもなく、素材の確かさが感じられた。
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続いて蟹粉豆苗(438ドル)、蟹粉小籠包(100ドル)と蟹味噌系を攻めたが、前回に比べ香りもコクも弱く感じられた。もちろん美味しいのだが、豆苗一品で前日の好運強記の食事代と同じと思うと少し物足りない。
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あっさりとしたものが欲しくて火腿津白(白菜と中華ハムの炒め煮)を追加で注文。上湯の香りが軽やかなのに白菜にはしっかりと味が染み渡っていてこれはとても美味しかった。98ドルは納得の値段。
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〆に揚州炒飯(108ドル)と湯入り胡麻団子(48ドル)を。前者は流石の出来、後者は・・・普通の胡麻団子か高麗豆沙にすれば良かった。
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以上にビール小2本で1099ドル。実感としては日本の高級店の7掛け程度で収まったように感じた。サービス料10%がかかっているが、お茶の種類をきちんと確認してくれたし、余した炒飯は持ち帰りで包んでくれたし、白菜を頼むときには「豆苗と同じ野菜だけどいいですか?」と確認してくれたり細やかな対応があったので納得のレベルだ。

机にあった点心のオーダーシートを見るとどれも30~60ドル程度だし、メニューも前菜・スープ・麺・甘味等も含め100種あって目移りするほど。次回はここから何点か選び鳩を加えてリーズナブルに楽しもう。最終日の昼食にお勧めしたい店。
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【廣東燒味餐廳】★★★+
帰ってからの夕食がわりにここでロースト乗せ飯を買う。
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「オイマイ、シウヨッチャアシウファン、ヤンゴ」(外売、焼肉叉焼飯、一個)と初めて広東語で注文してみたが、すんなり通じて喜びを感じる。2種乗せなので40ドル。家に帰ってから魚焼グリルで肉をかるく焼くと香ばしい香りと脂っ気が蘇ってとても旨かった。
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以前に比べて肉のボリュームがやや減り値段が上がったことから、地元での評価は厳しいようだが、立地もよく値段も高いとは感じない内容だったから、旅の者としては使い勝手が良い店だと思う。

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2011年11月27日 (日)

香港飲食男女Ⅱ⑯/爽報・凱施餅店・インタウンチェックイン

4日目。最終日。朝早く目覚めたのでバスに乗ってスターフェリー乗り場に行き海風に当たる。
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バス停では無料新聞が大量に配られていたので、ベンチにかけて読む。「爽報」というものだったが、オールカラーだしボリュームはあるし、ジャンルも幅広だからこれで世の中の情勢を知るには十分だ。しかも翌日にはネットに全量アップされる。日本でも同様のビジネスを切望する。
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釣りをする人、ベンチで呆然としている人、ランニングをしている人がちらほら見受けられるが、総じて静かで気持ちのよい風に吹かれて心が静まった。

帰りがけ、バスターミナルに若干興奮。足元には鳩の屍骸。(この数日後H5N1ウイルスが香港で発見された・・・)
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【凱施餅店】★★★+
漢口道で朝から開いていたので入店。エッグタルトを買って帰る。やや大きめできちっと甘みが利いた濃厚な味わい。生地の具合もさくさく過ぎず、エッグタルトに求めるものが全て揃っていて満足。コンビニで買ったビタソイとの相性が良くて嬉しい驚き。今度は土産に買って帰ろう。
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9時半過ぎにはホテルを出てインタウンチェックインをしに九龍駅へ向かう。チケットを買おうと財布を見たところ500ドルしかない。自販機は100ドルまでしか受け付けないとのことで、サービスカウンターに向かうとかなりの人の列。少し焦りと苛立ちを感じながらチケットを手に入れると二人用片道割引が適用され、通常180ドルのところ140ドルに。タクシー代は浮いたことになり、たちまち苛立ちも解消。現金なものだ。
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急いでチェックインカウンターに向かうと、こんどはANAカウンターに人がいない。まごついていると他のカウンターで談笑していた受付嬢がやってきてこともなげに手続きを進める。確かに人は少ないし暇だろうが、あんまり旅の者をあせらせないで欲しい。香港らしいといえばらしいのだが・・・

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2011年11月26日 (土)

香港飲食男女Ⅱ⑮/好運強記食堂(下)

【好運強記食堂】★★★★
店は小学校の教室ぐらいの広さで10人くらいの円卓が3つ、6人くらいの円卓が1つあり、7時の時点でどの卓も大人数のグループ客で大盛況だった。我々はというと、厨房から料理が出されるカウンターに急遽設置されただろう小さなテーブルに通される。

予約時に蟹とシャコの料理をお願いしていたので、テーブルには蟹割りとハサミ、それにトイレットペーパーがセッティングされていた。これは話が早い。
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客席は老夫妻と娘らしき三人で回していたが、主人である「肥強」(太っちょの強さん)が不慣れな我々になにくれとなく気を配ってくれたので安心して食事に集中できた。

洗杯もそこそこにこの店の名物、冰醉瀨尿蝦(シャコの冷製)がテーブルに到着。「殻のむき方わかる?」といわれたのでやって見せると親父さんはニッコリして「爪の肉も忘れずにね」と親切に教えてくれた。苦労人らしい穏やかで細やかな接客が旅の者には嬉しくなる。
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シャコは酒で筋肉を弛緩させながら〆て蒸すという方法を取っているようで、身がむっちりと歯に絡み付いてくるような官能感がある。酒の余韻は僅かもなく、ただただむっちりと密度の濃い甘やかな身が歯に舌に絡まってくるばかりである。なるほど、これは旨い。二匹予約しておいて良かった。

続いては胡椒蟹。「甲羅の裏の味噌が旨いからね」と親父さん。なるほど、胡椒の香ばしさと味噌の濃密な味わいが良い。身は北方の蟹と比べれば小さいが、細やかな肉質で舐る楽しみがある。
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続いてこちらも名物の叉燒。釜焼ではなく、鍋を駆使して作るそうだが、焦げが皆無なところが独特の出来。タレは甘みが強いのだが、不思議とあく抜けていてくどさは感じず、食べ飽きることがないのが凄い。
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隣の卓に丸鶏で作るこれまた名物の脆皮糯米雞が運ばれるのを見て、二人で食べられそうな「糯米鶏翼」(飯詰め手羽先)をメモに書いて注文。おかみさんに「これは出来ないな~」と言われてしまったが、親父さんがやってきて脇をバタバタさせて「これのこと?」と聞いてきた。うんうんと熱っぽい眼で頷くと、ニッコリと「OK!」と請け負ってくれた。頼もしいぞ、肥強さん!結果からいうと、これが一番旨かった。
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手羽元の部分の肉と骨を抜き、ここに炊き込み飯を詰めてから二度揚げしているのだが、皮のパリッとした歯ざわりが抜群の出来で、ともに立ち上る香ばしさがさらに食欲をかきたてる。脆皮の名に恥じぬ素晴しい皮の仕上がりだった。

最後に芥蘭の炒めを注文すると熱々の土鍋で供された。たぶん咸魚で風味づけしているようだったが、それほど癖は感じない穏やかな味付けだった。
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〆には親父さんから「身体にいいから食べていって」といわれて出された汁粉を。皂角米(植物の燕の巣といわれているそうだ)が入っていて、素朴な甘みがしみじみと美味しい。
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以上にビール大瓶1本とご飯一膳で430ドル。全体に素っ気ないように見えながら、手をかけ工夫を凝らした品々が味わえて、とても満ち足りた気持ちになった。

また油が控えめで、塩気も抑制された味付けなのでガッツリ感は低いが、その分食後の腹のおさまりがよく、食後2時間ほどで空腹を感じたのには驚いた。そういう経験が出来たのは初めてだったので、その意味でも貴重な店だと感じた。

なお、厨房はご子息が一人で切り盛りしているようで、手のかかる品や時価の品(シャコや蟹、脆皮糯米雞等)は予約時にオーダーを入れておく必要がある。オープンライスを参考にしてメニューを練ってから訪問することを推奨したい。

「好運」な「強」さんに、益々の幸運が訪れることを願ってやまない。ご馳走様でした。

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2011年11月25日 (金)

香港飲食男女Ⅱ⑭/好運強記食堂(上)

【好運強記食堂】★★★★
何度も香港に行っているのでどうしても行く所が決まってくる。13年前初めて香港に行ったときは、まだ未開の地だった西貢への珍道中や地元民しかいなかった東宝小館で丼ビールを飲んで驚きや新鮮な感動を味わった。今度の旅ではどこかでそういう経験をしたいと考えていたところ、オープンライスで見つけたのがこちらの店だった。

場所は観塘。一度も足を踏み入れたことのない地だ。しかも店は小さな工場が集まって入っている工業ビルの一室で、通りを歩いている限り出会うことは不可能に近い。信頼できそうなレビュアーの高評価にも背中を押されて、思い切って出かけてみた。

地下鉄は九龍塘辺りで地上に出てしばらく行くと観塘に到着する。
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駅前の感じは意外とひらけている印象。ただ、旧市街は非常に雑然としているそうで、都心からの距離を考えると大井町に似た雰囲気かもしれない。
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B1出口の階段を下りて1つ目の角を曲がってしばらく行くと目的の成業工業大廈が見えてきたが、案の定正面入り口はシャッターが閉まっていた。そこでもう少し先にある地下駐車場の出入口に行き、守衛のおっさんにここに行きたいと紙を見せると、元来た道を戻れとの指示。

別口があるのかなとうろうろしていると若いカップルが声をかけてくれ、おっさんに「誘導してあげなよ」と言い含めてくれた。おっさんが改めて紙を見直すと「ああ」といって駐車場脇のスロープを指差して「あそこからどうぞ」という身振りで誘導してくれた。どうやら我々の目的地が隣のビルと勘違いしたようだった。
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スロープは荷物の搬入用で、その先に荷物用のオンボロエレベーターが待ち受けていた。なんとはなしに冒険心がくすぐられて楽しくなってくる。
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2Fを押して上がると、薄暗くて人の気配がしない。びびりながら左側の廊下を覗いてみると、奥のほうだけ光が点っている。近づいてみるとそこが「好運強記食堂」だった。
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料理内容は(下)へ続く

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2011年11月24日 (木)

香港飲食男女Ⅱ⑬/劉森記麺家

【劉森記麺家】★★★+
ここはオープンライスにメニューが載っていたので事前に吟味しておいた。「浄水餃雲呑」と紙に書いて見せて、水餃子と海老ワンタン合い盛りスープを注文。合い盛りは4ドルほど高いが、両方楽しめるメリットを考えれば気にならない。スープはごくあっさりしていて、ワンタンはフルフルした皮の具合が良い。餃子は海老のプリッとした食感と豚のコク、木耳のこりっとした歯ざわりが同時に楽しめるので、どちらかといえばこちらが好み。
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家人は雲呑蝦子撈麺。海老の卵がかかった麺は、細麺のからすみパスタといった感。悪くはないが、特段感じ入ることはなかった。ワンタンスープがついて来るので、この店の名物をどちらも楽しみたい人には好適なメニューだと思う。
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食べていると、隣で相席となった老爺がテーブルの上に乗った大根の酢漬けの瓶を指差して、「食べなさい」とのジェスチャー。軽い酸味が口直しになる。老爺は素っ気ない顔のまま麺を一心に食らっていたが、さりげない親切が旅の者にはありがたい。油菜も頼んで70ドルほど。きちんとした作りの麺をさっと食べられて満足。

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2011年11月23日 (水)

香港飲食男女Ⅱ⑫/九龍城・深水埗散策

九龍城は日曜の午前中だったからか、人も少なくのんびりした雰囲気で散策にうってつけだった。建物が低く、解放感がある商店街が続いていて少し戸越銀座に似た風情を感じる。ぶらぶらしてると方栄記や公和など下調べした店が散在していて、それもなんだか嬉しい。

やがて街市が見えてきたので店先を覗いて廻る。近くには高級車がずらりと停めてあって、高級住宅街の住人も市場に買出しに来るというのがらしくて良いなと思う。(東京には街場に市場が見当たらなくて寂しい。)フロア毎に食材が分かれているが、どの店も整然と商品を陳列していて、ごちゃごちゃした街並とは異なる風景。香港人の気質というのはなかなかつかみづらい。
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ここは地域センターもかねているようで、最上階には図書館があったので入ってみる。
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ドラえもんとキャプテン翼を足して7で割ったような「ドラベース」なる漫画を発見。なんというパクリ・・・と思ったが、帰京して検索したところ、コロコロコミックに連載されているれっきとした漫画らしい。
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一杯のかけそば・・・懐かしい。
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古いバスのガイド本。熟読。
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その後家人希望のクッキーカルテット(曲奇4重奏)に向かったものの、開店時間の11時を過ぎても人の気配が無くあえなく断念。日曜はやっているはずだったのだが・・・
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【深水埗】
九龍城の南のはずれ、亜皆老街球場から九巴(カオルーンバス)2A系統美孚行きでへ深水埗。この移動はバスならではで、乗りこなせてる感が高まって嬉しい。途中、向かい合わせの老夫婦が送風口を変えようと苦戦した結果、手がホコリまみれになったのを見てウェットティッシュを差し上げると、はにかみながら笑顔で喜んでもらえた。こういう地元の方とのやり取りが自然にできるのでバスの移動は楽しい。

深水埗はごちゃっとした街並と人の往来が香港らしさ全開で心が弾む。
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セール品の山に群がる女性の姿はなんとも懐かしさを感じたし、道端で家財道具を売る店などは混沌の極みで思わず苦笑する。
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街市近くで「香港路地的裏グルメ」で記事を見かけた華南冰室があったので入ってみたが、メニューを指差しして温かいレモンコーラを注文したにも関らず、なぜか冷たいコーヒーを持って来られてしまった。英語のわかる店員が来て差し替えてくれたが、申し訳ないことをした。観光客慣れしていない店はやっぱりちょっと避けておいたほうが無難かもしれない。
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街市はかなり大きいもので、最上階には熟食中心(フードコート)があって、ここが体育館のように天井が高くて味わい深い雰囲気。街市を覗いた後に寄って、ガチョウのロースト飯などを掻っ込んだら、さぞや気分の良いことだろう。
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この後、家人が熱っぽさを訴えたため、近くの涼茶舗で「特効感冒茶」を飲む。意外にもあっさりとした味わいで飲みやすかった。効果てきめんという訳ではないが、抜け感は良かったそうだ。
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2011年11月22日 (火)

香港飲食男女Ⅱ⑪/禰敦粥麺家・富瓊飯店

三日目。下町巡りの一日。

【禰敦粥麺家】★★★
いままで粥は厚福街の洪利に行っていたのだが、今回は少し遠いのでホテルから近いこちらへ。日曜の8時前でほぼ満席。豚肉と皮蛋の粥(痩肉皮蛋粥)と油条を注文。油条は時間が経っていてしなびていたが、粥のほうはコクの厚みがあって旨い。豚肉も塩っ気が利いていて良いアクセントになっていた。二人で70ドル、納得の一杯。
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ホテル前まで戻って九巴(カオルーンバス)1系統竹園邨行きに乗って九龍城へ。界限街に入るあたりから新築の高級マンションが並んであまり香港らしさを感じなかった。最寄のバス停から人が誰も歩いていない住宅街を少し行くと「東洋一の悪の巣窟」と恐れられた九龍塞城跡に造られた公園に到着。
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しかし、太極拳を行う人やベンチでおしゃべりする老婆の表情は穏やかで、色とりどりの花と鳥のさえずりもあいまって、なんとものどかな気持ちの良い日曜日の朝の風景だった。

【富瓊飯店】★★★★
今回の旅行でなんとか食べたいと思っていたのが盅頭飯。愛読している「超級食香港」でこれが旨いと紹介されていた富瓊飯店が公園からすぐの所だったので覗いてみたら、適度に空いているので入ってみる。
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紙に「豉汁排骨盅頭飯?」と書いて女性店員に見せたら、にこっとして頷いて蒸籠を開けて見せてくれた。ああ、これは旨そうだ。
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家人は隣で蒸されていた包子を選ぶ。
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「寿眉でいいよね?」とこれまたにっこりとして女性店員がお茶を運んできてくれる。望みどおりの展開で嬉しくなる。

豉汁排骨盅頭飯は小振りな金属製の器に入っていて、供される際に甘辛い醤油をドバッとかけられるのだが、これが蒸されたご飯に染み込んでいた肉の脂とうまい具合に馴染んで旨い、旨い。どことなくカツ丼のご飯に似ている感じ。豆豉の塩気と唐辛子の小気味の良い辛味が利いたスペアリブも豚肉の野趣を感じられて申し分なく、あっと言う間に平らげた。
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家人の包子の中身はピーナッツ餡で、これもコクのある甘みとふんわりした生地が美味しかった。
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これで33ドというのはは大変リーズナブルで、新興食家よりもまったりできて満足度が高い。盅頭飯と点心は朝11時までしか提供していないようだが、その他のメニューも安くて旨そうなものがずらりと並んでいて興趣をそそる。次回はもっと色々と試してみたい店だ。

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2011年11月21日 (月)

香港飲食男女Ⅱ⑩/陵發潮州白粥

【陵發潮州白粥】★★★+
創發以外の潮州料理の店を開拓しようと思い立ち、オープンライスで「潮州菜、味道」でソートをかけて見つけ出したのがこちら。いわゆるレストランとは異なり「打冷」と呼ばれる食堂スタイルの店だ。

ホテルの前から九巴(カオルーンバス)2系統蘇屋行きに乗って向かおうとしたが、丁度一本乗り遅れてしまい15分ほど待たされる。なかなか来ないので苛立ちが募ったが、ようやく乗り込んだ車内で隣り合わせたマレー系の赤ん坊と戯れているうちにイライラは霧散していった。赤ん坊の癒し力は万国共通のようだ。

店は太子駅至近の細い通りに煌々と光を放っているので判りやすい。3軒並んで看板が出ているが、真ん中が厨房で、左右の店舗が客席になっている。店は客で溢れていて、隣の建物との細い裏路地にもテーブルが展開されていたからかなりの人気店のようだ。
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ここも金山海鮮酒家と同じく、客捌きの店員がいて、指で二人と知らせると大声の広東語でなにやら指示を出してきた。良くわからずにすこし怯んで突っ立っていると、右側の店の客席の奥、以前は物置だったような薄暗い小部屋に通される。そこではオッサン客が大声で盛り上がっていて、壁際に干された従業員のポロシャツが何十年と使ってきたであろう扇風機の風に揺れていた。いやはやなんとも香港の日常に紛れ込んだようでゾクゾクする。

太刀魚の唐揚(煎帯牙)はかりっと揚がった皮の部分とほっくりした身のコントラストが良く、塩気も効いていてビールが進む。
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大根と豚皮の煮込み(猪皮蘿蔔)は豚骨ベースのこってりしたスープににんにくが香ってなんとも食欲をそそる。豚の皮のもっちりとしたゼラチン質は牛筋を思わせるもので、味の染みた大根といい、どことなく筋煮込みを髣髴とさせるが、澄んだ淡い感じではな く、ワイルドな仕上がりなのが特徴的。
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しじみの冷菜(蜆仔肉)はたぶん鹵水で和えただろう独特の風味があって、思ったよりも癖がある。時折砂を噛むこともあってちょっと苦手な部類だったが、白粥に載せてすすると癖が中和されていくらか食べやすい。
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以上で〆て140ドルというのはかなり安く感じた。帰り際、客を仕切る先ほどの店員が「シンガポールの人?」と英語で話しかけてきたので「ンォー ハイ ヤップンヤン(我是日本人)」と答えると「ソウデスカ!ドウモアリガトウゴザイマシタ!」と破顔一笑で送り出してくれて気分が良かった。安いだけではなくこういうところがこの店の人気を支えているのだろう。

地元に根付いた雰囲気の店で食事をしたいという方には良い店ではないかと思う。次回は韮菜猪紅(韮と豚の血豆腐の煮込み)や煎蠣餅(牡蠣のかき揚げ)、大眼鶏(金時鯛の冷製姿煮)などを試してみたい。

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2011年11月20日 (日)

香港飲食男女Ⅱ⑨/半斤八両

杭州酒家からは腹ごなしに銅鑼湾まで歩いて、そごう近くのバス停から九把(カオルーンバス)112系統蘇屋行きに乗る。このバスは海底トンネルを通って九龍サイドに渡り、佐敦駅近くを通って油麻地、旺角、太子、深水埗方面に向かうので、島と半島の両サイドを効率的に廻りたい時には重宝する。概ね7-8分間隔で走っているから待ちも少なく、地下鉄の乗換えを考えると楽だ。これでホテルに戻ってしばし休息。

テレビをつけるとMr..BOO(半斤八両)がやっていた。ドリフと探偵物語を足して2で割ったような、筋らしい筋のない脱力系映画だったが、帰国して主題歌をyoutubeで見つけたら、歌詞がかなり切ない。



これを聴いてから思い返すに、あのドタバタは悲しみをうっちゃるが為のものだったのかと得心。なにやら味わい深いものすら感じた。ちなみに翌日映画版「特命係長只野仁」が広東語吹き替えで放映されていたが、筋の脈絡のなさや冗長なシーンが満載で、Mr.BOOと「半斤八両」(どっちもどっち)なのにはいたたまれなくなった。

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2011年11月19日 (土)

香港飲食男女Ⅱ⑧/杭州酒家

【杭州酒家】★★★
上環から湾仔まで地下鉄で移動してこちらへ。一応ミシュランで星を取った店なので予約を取っておいたが、11時半と早い時間だったので客は我々のみ。別のテーブルではほうれん草の仕込み作業がにぎやかに展開されていた。
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あらかじめ日本人だと予約していたので日本語メニューを持ってきてくれる。きちんとした日本語だったし、かなりのメニューを網羅していたので使い勝手は良さそうだ。目当ての東坡肉と蟹味噌和え麺を中心に、湯葉の素揚げとほうれん草上湯かけを注文。

湯葉揚げ(50ドル)はかなりのクリスピー感で油のしつこさも抑えられている。ただ味は単調で量もあり少し余し気味に。東坡肉のタレをかけ回して味に変化をつけてどうにか片付ける。
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東坡肉(100ドル)は大いに期待していた一品だったが、脂身のゼラチン具合といい、身のほぐれ具合といい、味わい・香りといい「あの天香楼の」と思わせる凄みはなかった。蒸しパンに挟んで食べると少し高級な肉まんを食べているような感じ。ただ八角など癖のある香辛料は抑制されているので、これが苦手な方には好適かもしれない。
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蟹味噌和え麺(236ドル)はウスターソース(?)と油を絡めたやや太目の麺と蟹味噌が別皿で提供される。あんをどろりと麺にかけてすすり上げたが、私には油がしつこく蟹味噌の風味はかすかに感じられる程度だった。量も少なく感じたし、一回食べればもういいかなという印象。
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一番良かったのはほうれん草の上湯かけ(60ドル)。たっぷりとした上湯から立ち上る香りは食欲をくすぐったし、実際後口の良い軽やかなスープだった。芽が出たばかりの柔らかいほうれん草を使っていたので特有のエグ味も感じず、すんなり腹に納まった。
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デザートにはオープンライスで見かけて美味しそうだなと思っていた高力豆沙というメレンゲの揚げ饅頭をオーダー。もっちりとした皮と卵の甘い香りが特徴的で美味しかった。
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これにビール小瓶3本で630ドル。「天香楼」の味をリーズナブルにという点で高い評価を得ているようだが、私には際立ったものを感じることが出来なかった。決して美味しくないということではないが、ガツンと食欲をかきたてる力が感じられなかった。やっぱり本物の味はその店に行って、それ相当のお金を使わなければならないのかもしれない。

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2011年11月18日 (金)

香港飲食男女Ⅱ⑦/上環で買い出し

城巴(シティバス)5B系統跑馬地行きに乗って上環に戻って食材を中心に買い出し。

【安記海味】
昔ながらの店構えが多い中、こちらはスーパーのように蛍光灯が明るい清潔な店内で入りやすい雰囲気。
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目当ての干し貝柱は中粒で1斤(600g)650ドル。昔は350ドルくらいだったから非常に高く感じる。なんでも東日本大震災で乾物生産の一大拠点である東北沿岸が被災したため、商品の買い占めが横行して価格が急騰したらしい。まあ、その分以前と比べ円高が進行したので、その分と略々相殺といったところか。

少しでも安く買おうと粒が割れた「砕貝」(580ドル/斤)を半斤購入。粥やスープに入れて食べるから形にこだわりはないのでこれで十分だ。この他木耳を特級と普通の二種買う。値段は4両(150g)で45ドル、24ドル。住所:上環急庇利街8
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【正隆行食品】
文咸東街を西に歩いて永楽街にあるという景順食品に向かう。目当てはナッツ類だったが、店は間口が狭くて奥行きがあり、いかにも個人経営の小さなところで入るのがためらわれた。なので近くにあって入りやすかった正隆行食品へ目標を変更。
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ここはナッツ類からドライフルーツ、台湾や日本の菓子など幅広く取り扱っていて目移りする。干し梅だけでもかなりの種類があって迷っていると店員が来て、いくつか試食させてくれて選んだが、これが50粒ほどで14ドルと破格の安さ。また、甘草の余韻が後引く美味しさでこれはもっと買っておくべきだと後悔した。

他にヌガーやチョコレート類を好きなように選んで72ドルというコーナーがあって、家人は会社への土産にヌガーを一袋分(およそ50粒ほど)購入。後で調べたら台湾の「糖の坊」というところのもので、甘みとナッツの香ばしさが利いていて美味しかった。住所:上環永楽街154-158
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【林奇苑茶行】
信頼している中国茶サイトの方が「ここは有名だが総じて手頃な価格の茶が揃っている」とあったので、白茶の白牡丹と岩茶の肉桂を購入しようと訪問。早い時間だったので客もおらず、日本語が堪能な女性店員につきっきりで対応してもらえた。

普段どんなお茶を飲んでいるの?と聞かれたので「半天腰」と「小紅袍」と答えたら「珍しいの好きなんですね~」とちょっとびっくりされた。そのおかげである程度茶の知識があると思われたのか、早々に目当ての白牡丹と肉桂を試飲。Dscn1833_1024x768
前者は想像していたとおりさらりとして軽い雰囲気、後者は期待していたとおりの金木犀の香りがして何煎かしているうちに微かな甘みを舌の先端で感じられるようになってきた。

試飲しながら日本のお茶事情や深圳駅付近の治安の悪さ、キャセイやエールフランスにお茶を卸していることなど色々な話に花が咲いて、とても寛ぎながらお茶を楽しみ、商品を購入することができた。武夷肉桂が75gで120ドル、高級白牡丹が半斤(300g)で100ドル。住所:上環文咸東街105-107
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【利工民】
最近の日本の夏の暑さを乗り切れているのはここのシャツのお陰だと思っている。薄手で肌触りがよく、すぐに乾くので本当に助かる。今回は高級ラインの「金鹿」「秋蝉」ではなくいくらか安い「光華文化」を購入してみた。肌触りを比べさせてもらったが、ほぼ遜色がなかったので大丈夫だろうと思う。1枚140ドルと若干高いが、あの快適さを手に入れられるのならやむを得ない。住所:上環永楽街111
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2011年11月17日 (木)

香港飲食男女Ⅱ⑥/新興食家

【新興食家】★★★
二日目。8時前にホテルを出て地下鉄で上環へ。中環ではなく金鐘での乗り換えのほうが移動が少なくて済む。上環からはトラムに乗り、西環へ。
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吹く風も心地よくのんびりした雰囲気でがたごと揺られ30分、良い気分で目的の新興食家へ。トラムの士美菲駅で降りて厚和街に入るとすぐに店はあった。
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外観からは想像できないが、店内はものすごい混雑ぶりでまさに立錐の余地もないといった感じ。youtubeにあった動画が非常に参考になる。

激しい喧騒で店員も殺気立っていて少し怯んだが、建物の脇に拡張して作られた狭い部屋に入り込むとなんとか1卓食事を終えた無人の卓があったのでそこに座る。

しかし。そこは先に食事を済ませた老人が家族の到着を待っていたようで、彼が家族を連れてきたところ、我々が陣取っていたのでいたく不満そうに睨まれてしまった。おまけに家族間で「席がないじゃないか!」的な言い争いが始まって、こちらとしては非常に居心地が悪く、洗杯もそうそうに蒸籠から選んで持ってきた点心を詰め込んだ。(なので写真もピンボケ気味・・・)

豆苗の入った海老蒸餃子はまずまずの味。
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牛肉団子も湯葉に味が染みていてらしい味。
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湯葉におこわの入った団子は味がぼやけていて今ひとつぴんと来なかった。
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早々に勘定をして店を脱出。〆て45ドル。安い。安いがそこそこ香港に慣れている我々でも経験値が足りない感じがしたし、後になって化学調味料の味が舌に残った。あちこち行き過ぎていて朝の飲茶の店選びに困っているという練達の人向けの店で、「香港路地的裏グルメ」を見て軽い気持ちで行くと苦い思いをすると思う。

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2011年11月16日 (水)

香港飲食男女Ⅱ⑤/金山海鮮酒家

【金山海鮮酒家】★★★★
香港に行く楽しみの中で大きなウェイトを占めるのが、この店に行って豪快な料理を思いっきり味わうことだ。金曜日の8時とあって店前には行列が出来ている。枝野前官房長官に少し似たウェイター氏が華麗な客捌きをしているので、彼に2名と告げて水槽沿いで順番を待つ。

水槽前には初老の二人組が忙しなく働いている。注文の赤紙に記載されている海老やら蟹やら蝦蛄やらを次々に水槽から引き上げて、料理に合わせてぶつ切りにしたり、重さを量ったりして下ごしらえに余念が無い。こうした光景を眺めているのも飽きないので、ここで待つのはそんなに苦にならない。
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10分もすると呼び出しがかかったので入店。皆大人数で来ているのでなかなか席が空かないが、少人数の場合は早く通される傾向があるように思う。

ここのウェイターは皆おじさんで、白いワイシャツに黒いスラックスで服装が統一されているが、忙しく立ち回っているので、皆一様にヨレヨレで、きちんとしているんだかしていないんだか判別がつかない。その辺りがなんとも香港らしくて好きだ。用意してきた注文メモを見せると「シャコ!エビ!ハト!」と思いっきり日本語で返される。随分と日本人慣れするようになったのだなと思う。

半斤で頼んだ茹で海老(白灼蝦)は身の甘みと醤油に染み出した唐辛子の軽い辛味が絶妙にマッチしていて、早くも食欲中枢のシグナルが点滅してくる。
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奮発して頼んだ特大シャコのガーリック風味(椒監瀨尿蝦)は素晴しい身の具合。にんにくの香りと強めの塩加減がさらに食欲を加速させる。二匹頼んでおいて良かった。
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小鳩のロースト(焼乳鴿)は皮のぱりっとした歯ざわりと、身の細やかな風味が堪らない。海鮮酒家とは思えない出来栄えで、鳩デビューを果たすならこの店を強く推したい。
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追加で「炒時菜」(季節野菜の炒め物)をお願いすると「ヤサイ!」と言って程なく供される。火加減、油の乳化具合、塩加減いずれも申し分なく大満足。
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最後には小豆のお汁粉がサービスで出された。今までとはうって変わってほんわかとしてやさしい甘みとともに深い満足感を覚えた。
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勘定は以上にビール(大)3本で〆て596ドル。シャコが1両(40g)25ドルくらいだったと思うので、我々が注文した量なら10両(400g)=250ドルくらいにはなったのだろう。オープンライスでの客単価は200ドルくらいだから気持ち高いかなとも思うが、二人なので必然的にいくらか高くつくし、一人3000円でこの満足度は日本では望むべくもない。やはり良い店だ。

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2011年11月14日 (月)

香港飲食男女Ⅱ④/知足常楽(足ツボ)

香港に行くと毎回足ツボマッサージに行っているので、今回もどこかに・・・と思っていたら、ホテル近くの呉松街は格安店のメッカだと知って、その内の一つ「知足常楽」へ行った。話に聞いたように向かいにも足ツボの店が並んでいて、なるほどどこも価格が安い。
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こちらも50分の足ツボマッサージが98ドルと驚きの価格。5年前までは200~300ドル払っていた記憶があるので、なお安さが感じられた。初日・二日目と連日通ったが、いずれも満席に近い盛況ぶり。2階にも施術スペースがあるようで、宵の口の時間帯でふらっと行っても待たされるようなことは無かった。安いからといって別に店内やタオルが汚いわけでもなく、施術も満足のいくものだった。

ただ、女性の施術師は隣とおしゃべりしていたり、客待ち同士の施術師が軽い口論となったり、やや騒然としている感じもあって、そういうのが嫌だという向きにはお勧めしない。個人的にはそういう雑然とした、いい加減なところこそ香港の醍醐味だと思っているのでその光景を大らかに眺めながら施術を受けた。

二日とも男性だったが、強い揉みで翌日は足裏が少し痛くなっていた。その時は気持ちいいくらいだったのだが、いくらか加減してもらったらもう少し楽だったのかもしれない。1回1,000円というお値打ち価格なので、近くに宿泊しているのであれば日々の疲れをリフレッシュするのに使い勝手は良いと思う。

知足常楽:佐敦呉松街128
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2011年11月12日 (土)

香港飲食男女Ⅱ③/両替・ジェニーベーカリー

上環から地下鉄で尖沙咀に出て重慶マンションGFの奥で両替。レートは10.05(1万円で1005HKドル)と昔を思えば非常に良いレート。昔は1万円で700ドルいかないくらいだったから、5割増といった感じ。円高も悪いことばかりではない。

【ジェニーベーカリー】★★★+
家人が非常に執着心を燃やしたこちら。午前中で売り切れの情報もあったが、金曜日の夕方でモノは十分あった。現地での一過性のブームは沈静化したようで、客はほとんど日本人女子だった。しかも皆さん何を買うか決めていないようで、店員に要領を得ない英語で質問しては悩んでを繰り返し、待たされる身としては閉口した。

8MIXのSとクランベリーのヌガーで130ドル。クッキーは旨いが、飛びぬけているかというとそうは思わなかった。4MIXの方がここらしい醍醐味があるのかもしれない。ただ、帰国してから中国茶(岩茶の半天腰)と食べたら甘みの余韻が良く、紅茶などのお茶請けには好適なのだと思う。

意外なヒットはヌガーで、マカダミアナッツの軽やかな香ばしさとヌガーのねっとりした甘みが後引くうまさ。クランベリーの酸味もあってか後味も良い。包み紙に書かれた日本語の「こねはミルワです」(これはミルクです)の脱力加減もよく、今度はこれをメインに購入したい。
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2011年11月11日 (金)

香港飲食男女Ⅱ②/九記牛腩・九龍醤園

【九記牛腩】★★★★
開店が12時半だから最終日の昼食とするには時間的に難しく、さりとて滞在中の昼食をこれにあてるのは少し勿体無い気がしていたが、到着してすぐに小腹を満たしにいくという使い方はとても良かった。

15時を回っても店内は満員でようやく厨房前の小さなテーブルに2つばかり席が空いていた。相変わらずの人気店のようだ。清湯牛腩伊麺を二つ頼むと「リャンゴーイー(両個、伊)」とのオーダーの声が響く。ああ、香港に来たなぁという実感が湧いてきて、思わず笑みがこぼれる。
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一部では化学調味料の味がするようになったとのことだったが、私にはそれは感じられなかった。相変わらず清澄にして深遠なスープは健在だったし、柔らかく崩れるバラ肉から染み出す肉の旨み、ほのかに香って全体を引き締める香菜もよく、大変満足のいく一杯だった。1杯32ドル。

【九龍醤園】
坂を下って飲茶で知られている蓮香楼(この時間は空いている雰囲気で九記とセットで楽しんでも良さそうだ)を曲がって威霊頓街を中環方面へ少しいくと路上市場と交差して、その中に埋もれるように店がある。蓮香楼から3分もかからない距離。

店内には紅しょうがや梅の漬けたものなどが整然とならび、少し上の棚にお目当ての生抽(生醤油)と腐乳が並んでいる。
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レジに持っていくと店員もなれたもので「サトウナシ、OK?」と日本語で聞いてきた。甘醤油じゃなくてよいのか確認だ。ちょいちょい日本の方が来るのだろう。二つで70ドルほどでまずまずの値段。

「この醤油で餃子食べると旨いんだよなぁ」などと思っていたが、この買い物にはこの後失敗があって、ビンに入った割れ物なので慎重に扱おうと、帰りに機内持ち込み用の荷物にしまい込んだ為に、出国時検査で「液体は駄目」といわれ泣く泣く没収されてしまった・・・

「日本からジプロックとタオルを用意して、チェックインの際に預けるトランクに入れて持ち帰ることを忘れてはならない。」と肝に銘じた次第。

場所:中環嘉咸街9

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2011年11月10日 (木)

香港飲食男女Ⅱ①/プルデンシャルホテル

家人と結婚して9月末で10年を迎えた。記念に旅行したいという家人が指定したのは、我々を深く結びつけた原点である香港。そうして5年ぶり6度目の香港旅行が始まった。

初めて羽田の国際線を使ったが、滑走路にBAの機体があったりして胸が逸る。平日の早朝だったからか、はたまたオートチェックインが整備されたからか、空港到着からわずか20分で搭乗ゲートへ着く。
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搭乗開始まで1時間以上もあったから、少し速すぎたかもしれない。飛行中はかなり揺れたが定刻より30分早い現地時間12:30に到着。イミグレで40分かかったが、それでも空港を出たのは13時過ぎだから、成田から飛んでいた便に比べて随分早い。送迎バスで宿のプルデンシャルホテルに着いたのは14時前。

【プルデンシャルホテル】
佐敦駅の真上の好立地で、なお且つ部屋が広い。キンバリーやカオルーンの1.5倍、30㎡くらいはありそうだ。ソファーもデスクもしっかりしているし、眼下には禰敦道の雑踏が眺められて香港気分を盛り上げてくれた。
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エレベーターから離れた部屋をお願いしたのでうるさくもなかったし、手ごろな価格の真っ当なホテルだと思う。唯一背が高い(180cm以上)人はベットの長さが短いので不便を感じるかもしれない。

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2011年10月10日 (月)

チェルノブイリハート

怖がりな性質なので避けていたが、現実から眼をそらしていてもはじまらないと意を決してチェルノブイリハートを見た。客席は年配の方が多かったように思うが、子供を持つ若い世代の人々に「フクシマ後を生きること」をリアルに感じる機会として是非この映画を見てもらいたいと個人的には思う。

ある程度覚悟をしていたが、それでも放射能汚染によって生み出された奇形児たちの姿はあまりにも無惨で、生まれながらに絶望を押し付けられた彼らを思うと涙が止まらなかった。かの地では先天性の心臓疾患の子供がが多く、それを「チェルノブイリハート」と呼ぶのだが、私自身先天性の心房中隔欠損症で手術を行ったので彼らの苦しみがわが事のように思えた。

手術を待ちながら死んでいく子供たちは毎年数千人単位でいるという事実やインタビューに息も絶え絶え答える子供の生きることに疲弊しきった目を見るにつけ「自分と彼らの何が違うのか。私が助かって彼らが助からないのはなぜか。」という自問が脳を渦巻いた。

原発にしろ国債の乱発にしろ今の享楽的な生活は未来の子供たちの希望を担保にして、今を生きる我々が悪魔の飽食を続けているだけではないかとの惧れが心に点った。この戒めをこれからは意識して生きていくことになると思う。そうしたきっかけを与えてくれたこの映画に感謝したい。
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2011年9月28日 (水)

尾野真千子が毎日見られる6ヶ月

尾野真千子を初めて知ったのは山下敦弘監督の「リアリズムの宿」だ。だから今でも彼女を見ると「あっちゃん」と思ってしまう。世間の人はあっちゃんといえばセンターの人なのだろうが、私にとってはどうしても尾野真千子になる。
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それ以来、出演する作品は見るようにしてきた。なによりありがたいのが、そのいずれもが見応えのあるドラマだと言うことだ。「Mother」「名前をなくした女神」「外事警察」「MM9」いずれも彼女が出ていなければ決して見ることがなかっただろう。また「火の魚」で甘美な夢を見ることなどなかったろう。そういう意味では視野を広げてくれた恩のある女優である。
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その尾野真千子が朝の連続ドラマのヒロインとして10月から毎日テレビに出ることになる。脚本は「火の魚」と同じ渡辺あやだから、彼女の魅力を引き出すのには申し分ないだろう。また、持ち味の明るさ(意外に思う人も多いかもしれない)と関西弁が充分に発揮される物語だから、魅力的なヒロインになるだろうと大きな期待を寄せている。
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商業的なところからは離れている河瀬作品に抜擢されてから10数年、紆余曲折を経てやっと大輪の花を咲かせる。そういう彼女自身の女優人生も重ね合わせて向こう半年を楽しみにしたい。

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2011年7月13日 (水)

滑川温泉で避暑(4)

滞在中姥湯温泉まで歩いて行こうかとも思っていたが、湯に浸かって全身がふやけてしまったのでなんとなくそんな気分にはならなかった。代わりに宿の目の前の山を登って滑川大滝を見に行った。露天風呂の前のつり橋を渡って山に入るといきなり崖をのぼるような道があって一瞬ひるんだが、少し行くと山の細道となったので少し安心。
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20分ほど歩いて展望台に着く。ひと汗かいたが滝から遠く響いてくる水音と涼しい風が心地よい。
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前々から行こうと思っていた宿なのだが非常に良い宿だった。地盤が違うのか大震災の時もほとんど揺れなかったそうだし、放射能も高い山を越えられなかったようで米沢近辺は数値が低い。また、川の水を使った自家発電を行っているので、停電の心配もまずない。東北を旅してサポートしたいのだが、色々リスクが・・・と思っている方には非常に好都合な宿ではないか。

東京から新幹線を使えば2時間ほどだし、なによりずっと涼しかったのがとにかくありがたかった。静かな山間でのんびり避暑をするにはもってこいで、那須だの軽井沢だのの喧騒に辟易している人には是非お勧めしたい。
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2011年7月12日 (火)

滑川温泉で避暑(3)

宿の食事は最初の二泊は通常のもの、最後の一泊は品数が少なめのものにした。旅館のしっかりとした料理を食べたい向きには前者が良いだろうし、身体を休めに来ているので食事も抑え気味にと考えている向きには後者が良いのだろう。宿に何を求めるかでこういう選択が出来るのは客としてはありがたい計らいだ。

どちらの膳にも地の山菜と茸がふんだんに使われていたが、くるみ味噌で和えたりおろし和えだったり卵とじだったり酢味噌がかかっていたりと趣向を凝らしているので食べ飽きることが無かった。個人的に地のものを食べたいという思いが強いので、総じて満足のいく食事だった。
【品数少なめの膳】
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【朝食】
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また近くに店がないので昼食は基本的に宿に頼んでうどん・そば類をお願いすることになるが、偶々なのか仲居さんが掛け合ってくれて峠駅の「江川」から弁当を届けてもらったのだが、これが旨かった。山菜のちらし寿司にじゃがいもと蕨の煮付、筍と若布のピリ辛炒め、大根の麹漬、山桃のゼリー。いずれも手作りで取り合わせの妙を感じる品々。忙しい時期は難しいようだが、駄目元でお願いする価値はあると思う。
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2011年7月11日 (月)

滑川温泉で避暑(2)

福島屋には浴場が4つあって、女性専用以外の3つに入ったが、個人的には往年の湯小屋の風情が感じられる内風呂が一番良かった。
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見事な石造りの浴槽は常に満々と湯をたたえていつでも我々を迎えてくれる。浴槽の縁に頭を乗せて上を見上げると、高い天井を支える堂々とした梁組みが広がり、えもいわれぬ安心感が身体からこみ上げてくる。全体にたっぷりとしていて実に気分が良くなる浴場だ。
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ここはどの時間帯も混浴だから女性にはハードルが高いかも知れないが、浴槽が広いので離れて入ってしまえばなんとかなるし、空いている頃合ならば試してみる価値はあるのではないか。

湯は震災後以前よりも白濁が薄くなったそうで、確かに薄濁りといったところだったが、格調高い硫黄の香りと身体に負荷のかからない泉質は心地よく、湯浴みの醍醐味を存分に堪能できた。
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屋外も自然に包まれて湯浴みが出来て良かった。錦秋のころはさぞ美しい景色だろうと思う。

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2011年7月10日 (日)

滑川温泉で避暑(1)

去年の暑さに懲りて、今年は早めに涼しいところで温泉にでも入って英気を養おうと、米沢の山奥の一軒宿、滑川温泉福島屋に出かけた。

福島駅から15分もすると遠くに見えていた山並みにいつしか吸い込まれ、やがて眩しい緑に周りを覆われて都会の重力から切り離された。あまりにもスムーズで速い展開なので、いつもの旅路より随分と解放感が高い。
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しばらく行くと目的地の峠駅に到着する。いかにも旅愁を誘う駅名だが、車両工場のような雪よけの巨大空間に力餅の売り子の声が響くと尚のことそれを感じる。福島駅を出た時には30度を超える暑さだったが、ここは標高が600Mを超えるとのことで一歩足を踏みおろすと、真夏に百貨店に入ったような涼しさを感じる。わずか30分の列車の旅でこういう体験が出来るのは滅多になく、幸先の良い旅の始まりに喜びがこみ上げてくる。
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宿へは送迎車で10分ほど曲がりくねった細い山道を進む。車の運転に自信がないので今回は列車の旅を選んだがのだが、宿への道中の様子を見るにこれは正解だった。宿は自炊棟と宿泊棟に分かれていて、我々は鈍く輝く木の廊下が美しい宿泊棟2階の一番奥の部屋へ通された。
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部屋は8畳ほどの白木が映えるすっきりとした設えで清潔感もあり申し分無かった。山中だからといってテレビも特段映りが悪いということも無く、また無線LANまで使えるので山奥にも関らず必要とあらば自宅にいるような環境が確保され、この点でも長逗留するのに好都合な宿だと思う。
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2011年5月12日 (木)

震災発生時の映像

震災から2ヶ月が経過した。だんだんと余震も減ってあの揺れを忘れる時も増えたが、スマトラ沖地震の巨大余震は3ヵ月後に起こった。今一度気を引き締める必要があると個人的には感じてyoutubeで地震発生時の映像を探っていたら、生々しい映像に出会った。

自分が体験した揺れの実感に最も近いのがこの映像だ。揺れがおさまったかと思うと、激しい一撃がやってきて、延々と揺れ続けるのがとにかく怖かったのだが、これは固定カメラでその様子の一部始終を写してくれている。これで震度5強だというのだから、直下型が来た時にはどんなことになるのかと思うと空恐ろしくなる。

こちらは地震発生時のNHKの放送。東京のスタジオで動揺した叫び声が上がるなど異常な緊迫感を感じるが、何より凄いのがアナウンサーが極めて冷静にアナウンスしつづけたところ。本当のプロの矜持を感じた。

前回の揺れは偶然短周期のものが多く、幸い建物の崩壊などの被害は最小限に収まったようだが、普通はもう少し長い周期の揺れが来て、それが建物に致命的なダメージを与えるという。緊張しすぎはかえって疲弊してしまうことになりかねないが、それでも警戒を怠ることのないよう過ごしたいと思う。

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2011年4月13日 (水)

震災で感動したニュース

東日本大震災から1ヶ月が経った。4月に入ってからまず赤十字に10万円寄付した。後は状況を見ながら同額以上のふるさと納税をしようと考えている。

震災に関する話題はどれも悲痛で辛いものが多い。それを直視するのが今を生きる自分の使命だと思って出来るだけ目を通しているが、そんな中、感動する話も多々あり、これを後々まで記憶する為にここに留めておきたい。

【タイのスラム街で募金活動】・・・何度読んでも涙が滲む。
東北関東大震災の被災者を少しでも支援しようと、タイでは、各地で募金活動が行われていますが、首都バンコクにある貧しい人たちが暮らす地域でも募金活動が始まりました。

この募金は、およそ10万人が暮らすバンコク最大のスラム街で活動する支援団体が中心となって、20日に始まったもので、参加者が仏教の読経を行い、震災の犠牲者を悼んだあとスラムの中を回り震災の被災者への募金を呼びかけました。

このスラム街の住民の多くは、一日の所得が日本円で数百円ほどですが、小さな子どもを含む多くの人々が呼びかけに応じ、次々と募金箱の中にお金を入れていました。募金に応じた男性の一人は「できることは僅かですが、被災した日本人のためにできるだけのことをしたい」と話していました。

また別の男性は「被災者が気の毒です。タイの友人である日本に支援したい」と述べました。募金を呼びかけた支援団体の代表は「これまでスラムの住民は、日本から多くの支援を受けてきた。今こそお返しをするときだ」と話していました。集まった金額は、初日だけで日本円にしておよそ90万円に上ったということで、支援団体では、しばらくの間、募金を続け、できるるだけ早く被災地に届けたいとしています。(NHKニュースから引用)

【タイ発電所を無償貸与】・・・本当の「やりましょう」とは
原発事故で電力が不足している日本をサポートしようと、タイの電力公社が発電所を丸ごと無償で貸し出すことになりました。

日本に貸し出されるのは、巨大な煙突、タービン、発電機といった発電設備一式、これを2セットです。発電所ほぼまるごと、日本に移設されます。東京電力に貸し出されるのは12万2000キロワットのガスタービン発電設備2機などで、およそ 24万世帯分の電力を賄うことができます。この発電設備は日本製で、95年から稼働していますが、現在はピーク時を除いて使われていないため、電力不足に悩む日本に無償で貸し出すことになりました。

「日本はこの困難に対し決して孤独ではありません。何でもサポートします」(タイ電力公社の社員)発電所は分解して船で運び、東京近郊に移設されるということで、東京電力では今年8月の運用開始を目指しています。発電機だけのレンタルはありますが、発電所が丸ごと貸し出されるケースは、世界でも極めて珍しいということです。(TBSから引用)

【デムーロ「日本を愛しています!」】・・・これも心が震える


総理大臣が裸の王様だって、原発事故の社長が肝心なときに病気で雲隠れしたって、津波は天罰だといった人間が為政者でありつづけたって、我々はこうした恩に報いなければならないと決意を新たにしている。

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2011年4月 4日 (月)

毎日新聞渾身の3.11ドキュメント

新聞社の矜持を感じさせる記事に出会った。毎日新聞の「検証 大震災」がそれだhttp://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/verification/archive/news/2011/04/index.html

あの地震が発生して以来、首相官邸・東電・原子力保安院等々、日本の中枢部で起こっていた内情を緊迫感を保った文体で活写している。あまりに迫力のある内容で、知らず知らず体が硬直し、緊張で胸の鼓動が早まった。新聞記事を読んでこんな体験をしたのは初めてだ。

ネットで読んだのだが、これをタダでというのは申し訳ないと思い、先程近所のコンビニで新聞を購入してきた。確かに後世になにがあったかを正しく伝えるべき震災であり、こうした真摯な報道姿勢は大いに支持したい。

普段読んでいる日経にはない、被災地の生の状況も大きく紙面を割いて報じているし、当面は毎朝購入して目を通すようにしたい。

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2011年4月 3日 (日)

昼間に花見をして東北を盛りたてる

「花見は自粛しろ」とのお達しが東京都の為政者によって発せられた為、今年は桜の名所で花見客を締め出すなど見送りムードが強まっている。もちろん大勢集まってドンちゃん騒ぎをすることは好ましくないと思うが、被災された方々に心を寄せて簡素な食事をありがたく頂きながら、命のあることに感謝するのはむしろ行うべきだと思う。

個人的には「東北の酒や特産品を使った食事を用意して、照明のいらない昼間に静かに花を眺める」という行為を行いたい。こう思い立ったのは、岩手の酒蔵「南部美人」が発したメッセージを受けたからだ。

被災していない我々が出来ることは少ないが、こうした小さなことを丹念に積み上げていくことが重要だと思う。

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2011年4月 1日 (金)

節電と応援だけでは被災者は救われない

大々的に節電が呼びかけられているが、非常に違和感を感じるのは「節電すれば被災者のためになる」という意識が蔓延していて、それさえすれば支援はしなくてもよいという雰囲気になりつつある点だ。

首都圏で節電しても、それは「東京電力管内」で大規模停電を防ぐ、つまり自分たちのためであって、「東北電力管内」の被災地である福島・宮城・岩手を直接的には助けていない。だから、首都圏の人間は、節電だけで満足していてはいけない。

また、先日「クローズアップ現代」で”ツイッターを使って節電や応援ポスターを募ったら千点以上集まった”とか”そのポスターを大学生が地元商店街に配って、人と人のつながりが増えた”という話を大仰に紹介していた。そうした動きは否定しないが、「その行動が本当に被災者のためになっているのか」という視点が欠けており、だとすれば、それは単なる自己満足に過ぎない。

被災地は、大きな怪我を負い血が止まらない患者のようなものだ。その周りに人々が集まって「俺たちが応援しているから頑張れ!」といくら大きな声を上げても、一向に事態は改善しない。「何が必要か見ればわかるだろう!応援する気があるなら、あなたたちの血を輸血してくれ!」というのが被災者の本当の気持ちだろう。

「家を確保したい」「ガソリンがほしい」「車が欲しい」「工場を立て直したい」「漁船を買いたい」・・・こうした様々な被災者の声にこたえるには、経済をまわす血液である「お金」がどうしても必要になる。もちろん政府によって復興資金の手当はされていくだろうが、我々も節電で支援した気になるだけでなく、出来るだけ義援金額・募金額を積み上げて、瀕死の状態にある被災地に出来る限りの輸血をすることが求められていると思う。201142_1
(写真はロイターより引用)

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