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2018年11月16日 (金)

懐旧金沢シーサイド(下):杉田臨海緑地・中原亭・柴漁港の魚を味わう

並木北から南部市場までシーサイドラインに乗って行く。市場はすでに卸売機能は停止して、今は隣に大規模な産直棟を建てて地産地消の一大拠点に変貌を遂げる真っ最中。完成した暁にはぜひとも立ち寄ってみたい。
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市場を横目に杉田方面へ歩くと、子供の頃の主釣り場であった杉田川やそれに隣接する日飛、横浜マリーナが見えてきて懐かしさがこみ上げる。
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往時「マリーナ」と呼ばれた日飛前の空き地でアイナメやハゼ、回遊するシコイワシを釣っては楽しんでいたが、今は「杉田臨海緑地公園」として整備されていて随分と綺麗に様変わりしていた。
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釣りの方はあんまり芳しくないようだったが、家族連れが楽し気に釣りに興じている様子はいかにも平和な光景で心和む。沖合のテトラの堤防はまったく同じ姿のまま残っていて、丁度晩秋の頃湾内にちょい投げすると落ちハゼが入れ食いになったことがあって、友人たちと興奮しながら家路についたことが思い起こされた。

そんな甘い記憶もこの表札で一気に冷めた。皆大変な目に遭わされただろうな・・・
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新杉田まで歩き、古株のいわし料理乃津前を通過して
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目指すは中華の中原亭。
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勤め始めた頃、給料が出るとここに行って五目おこげをビールでやるのが楽しみだったのを思い出して寄ってみることにした。店は往年の街の食堂スタイルから、中華居酒屋スタイルに変貌していて昼はランチメニューしか頼めない仕様に変わっていた。あれれ、大丈夫かな・・・と不安になりながら五目焼そばを注文。

予想外に清湯ベースのあんかけでしかもキャベツがメイン。これはやばいパターンでは・・・と一口食べてみたところ杞憂に終わる。キャベツはきちんとクタクタになるまで火が通っていて、清湯ベースの餡もくどさのないさっぱりした仕上がりで美味しい。往年のうま煮餡を期待していたのは裏切られたけれど、これはこれでとても美味しくいただけてほっとした。
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帰りがけ、20年前には元気に接客をしていた女将さんが厨房に現れてにこやかな笑顔を見ることが出来た。会話している内容から、今は時折様子を見に来る程度のようだったが、お世話になった頃の温顔に再びまみえて、「来た甲斐があったな」としみじみ感じ、心の中で「その節は大変お世話になりました。御盛業で何よりです。」と呟いて店を後にした。


自宅では柴漁港で仕入れてきた魚で数日魚の酒宴が催された。鯒は初めてだったので捌くのに苦労させられたが、
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薄造り・焼き霜造りにあら煮、昆布締めと様々に調理して高貴な白身を堪能。
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穴子は煮穴子にして、うどんにも載せて食べる。
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穴子の残りと鯒の残りは、釣ってきたハゼと共に揚げて江戸前天婦羅として楽しむ。これがさっぱりとした仕上がりで、すだち塩でやったら堪らなかった。
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特筆ものは活けクマエビで、酒塩して半日置いた後に3分ほど蒸してやったら真っ赤に仕上がり食欲をそそる。殻をむいてかぶりつくと、歯応えと海老特有の香気が素晴らしくて悶絶。これは次回もっと買いたい。
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来年季節を迎えたら、釣りに遠征に行こうと心に決めた次第。



中原亭中華料理 / 新杉田駅杉田駅屏風浦駅
昼総合点★★★☆☆ 3.4

2018年11月15日 (木)

懐旧金沢シーサイド(上):柴漁港・福浦・並木

この秋は友人によって釣りに久々に目覚め、また母校のクラス会幹事をすることにもなって、子供の頃釣りに出かけた金沢の海がどうなっているのかが気になった。あれこれ検索していると丁度いいことに柴漁港でお祭りがあるというから、シーサイドラインの一日乗車券を使ってあちこち見て回ってみた。
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八景駅はシーサイドラインとの直結工事で全く様変わりしていたが、平潟湾から見える景色は記憶のままで、朝靄にかすむ様子は金沢八景と称賛されたころの片鱗を覗かせてくれた。
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海の公園柴口で下車して歩いて3-4分行くと漁港に到着。大漁旗が翻って祭りの雰囲気を盛り上げていた。
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目当ての鮮魚の直売は開始10分前ですでに30人ほどが行列していたが、大きな混乱もなく無事活けのマゴチとクマエビ、それに〆た穴子二尾を購入。港直売と言っても全然市価と変わらずこれで2千円弱。希少な魚を仕入れることができるのだから、こちらとしては全く問題ない。

その他の出店はあまり興味を引くものがなかったので、またシーサイドラインに乗って市大医学部前まで行く。ここは社会人になってすぐの頃病を得て入院していた因縁の場所。改めてみると随分立派なところに入れてもらえていたのだなと感心する。
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歩いて海の方へ10分も行くと、東京近郊では屈指の釣り場である福浦に到着。土日は物凄い混雑ぶりときいていたが、そこまででは無かった。
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↑足元には木っ端メジナが群れていた

このどこまでも続く岸壁に何度も何度も通って釣れない釣りを展開していたなぁとしばし懐かしんだら、踵を返してまたシーサイドラインへ。
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よく覗いている和菓子マニアの方がちょくちょく寄っている並木の富貴へ寄るべく、並木北駅へ。

その名の通り並木が続く道を行くと、
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懐かしいシーサイドショッピングセンターのアーチが見えてくる。
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店はこの一角、OKストアの隣で盛業中。中へ入ると上生菓子だけで7-8種類も揃い、目移りしてしばし逡巡してしまうほど。お陰で久々に選ぶ楽しみを味わうことが出来た。七五三の季節だったので神社のモチーフで鈴や鳩が並び、あとは晩秋の雰囲気を伝えるきのこや茅葺に霜が降りる様など、なるほど随分造形美に長けた菓子が揃っている。
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また、霜の見事なグラデーションと言い、咲き始めたさざんかの小さな花といい、鈴の紅白綱といい、細部まで一切手抜きなく作り上げているのが驚きで、ここに導いてくれた先達が贔屓にしているのもよくわかる品々だった。もちろん、味も申し分なく、ほこほこと甘みが口に広がる優しい味わいが心に残った。

店を出てとなりの船溜まりへ行くと、陽光を一身に浴びて心地よい。
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往時はこの季節ならハゼ釣り師で賑わっていたが、今は渡り鳥を撮影しようとバズーカをずらりと並べたカメラ師たちがたくさん居てのどかな光景を展開していた。


再び並木北駅に戻って、南部市場まで行く。
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富貴和菓子 / 並木北駅並木中央駅京急富岡駅
昼総合点★★★☆☆ 3.8

2018年11月10日 (土)

寒露褐色油壺2:静観荘

宿をとったのは避風塘となる油壺湾を眼下に見下ろす静観荘。その立地から朝晩の湾の変化が部屋から楽しめる。

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ここにヨットを係留する人が利用する客の大宗を占めるとあって、魚が旨いことは言うまでもない。

初日の晩は食べることに没頭して写真をあまり撮れなかったが、こっくり仕上げたカワハギの煮付やねっとり具合が堪らず酒が進む太刀魚のなめろうなど小品が抜かりなく美味で嬉しくなる。
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しかしこの日は姿盛りで出されたアカハタが圧巻だった。しっとりした身を噛み締めると得も言われぬ旨味が口に広がってしばし恍惚の時を過ごすことに。
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湯引きした皮と胃のコリっとした食感も、肝のあっさりとしたコク深さも印象に残る旨さだった。
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翌朝、これまた魚尽くしの膳で唸ってしまう。
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特に宗田鰹のヅケはねっとりとした身質が官能的で、絶妙の塩加減のエボダイとともに朝からどんぶり飯と相成ってしまった戦犯といっていい。
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二日目の夜もまだまだ魚攻めが続いて嬉しい悲鳴を上げた。えぐみを抜くのに白ワインを使った〆鯖、
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出汁の風味で食べる栄螺のつぼ焼き、
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ぶりんとした身が楽しめるカサゴの酒蒸し、
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リクエストにより再度登場の宗田鰹の和風ドレッシング和え、
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まるでかまぼこのような弾力と香ばしさが酒を呼ぶ太刀魚のサンガ焼き、
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噛み締めがあって旨味の強い本かますの塩焼き
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とどれもこれも素材の確かさとそれに加えた一工夫が見事に味に昇華していて実に旨い。

白眉は昨日に続いて姿盛りで供された「リュウオウ」。
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リュウオウとは三浦での呼び名で、どうやらフサカサゴなどオニカサゴ系の魚のようだが、頭から背中にかけて続くトゲが龍のそれににていることから名付けられたらしい。
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これがコリコリの身で、じんわり旨味が広がる逸品。毎晩魚の調理法など楽しく教えてくださった女将さんが一番好きな魚なんだというのも頷ける。

もちろんこれも皮・肝・胃が供され、特に肝はさらりと通り過ぎるのに風味の余韻がいつまでも続いて、その間盃を数度空けることになるという酒徒惑溺の佳肴であった。
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前日のアカハタに続き、このリュウオウも翌日の朝にアラを味噌汁にしていただいたのだが、どこに潜んでいたのかというくらい脂が染み出してきて、少し肌寒くなった気候だったから、殊の外身体が喜ぶ一椀だった。
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最終日の朝食は以下の通りで、魚攻めの悦楽の終止符を打つことに。
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↑またもや宗田鰹のヅケを!ありがたや・・・
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↑数年ぶりに旨い鯵の干物を食べた。秘訣を教えてもらったのは僥倖。

湾を眺める風呂を貸切にしてもらって、夕日を浴びながら思う存分身体を伸ばして湯あみを楽しめたし、
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偶々地縁のあった女将さんと往年のスターの話などに花が咲いて寛いで滞在することが出来た。

建物はそこそこ年季を経ているものの、
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掃除は行き届いていて毎日花も活けてくれるなど心遣いが嬉しく、
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水回りのフロアシートなどの模様は懐かしい雰囲気があって個人的には心安らいだ。
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魚食に造詣が深く静かな時間を過ごしたい向きには、絶好の宿だと思う。

味な宿 静歓荘旅館 / 三崎口駅
夜総合点★★★☆☆ 3.8

2018年11月 5日 (月)

寒露褐色油壺1:小網代の森・マリンパーク

油壺に魚の美味しい宿があるそうなので出かけたいとの家人の申し入れを受けて、およそ20年ぶりで界隈に出かけた。
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初日、宿に荷物を預けてからかねてから足を運びたいと思っていた小網代の森へ。本当は森から海へ至る道が正しいのだろうが、宿が海側の入り口に近かったので、シーボニア脇を通り海側から行くことに。
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先日の大型台風で塩害がひどいと聞いていたが、森に行く道すがら枯れた木々を見て嫌な予感が。
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山の切通のようなところを抜けると小さな湾が開けて眺めがいい。
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しかし、想像していた通り塩害によって森は一面褐色の有様。期待していた鬱蒼とした森と海のコントラストが楽しめず残念。
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しかし、小さな野の花や西日に輝く葦原の美しさには触れることはできて心和む。
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宿泊した翌日は油壺マリンパークへ。ここは幼少期家族と、そして小学校の遠足、大人になって家人とのデート、そして今回と四回目の訪問となる。千葉にあるねずみの国には2回しか行ったことがないから、よほどの贔屓ぶりと言える。
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↑チンアナゴはサンシャインに見に行った記憶が。物凄い並んだことしか覚えていないが・・・

丁度開場50周年ということでイルカショーもそれ用に演出されていたが、なんともほのぼのとした出し物で心が緩む。
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また魚たちの学校という出し物は確か幼少期の写真にもあったから、40年以上変わらず続いているようで、もはや伝統芸の域に入っているように思われた。
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比較的新し目のカワウソの展示は、その行動をつぶさに見られるよう透明のチューブなど多用していたが、カワウソが昼寝タイムのようで全く用をなしておらず思わず苦笑。それでもかわいらしい寝姿を見ることが出来たのは収穫だった。
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見終えて水族館脇の道を下って浜に出る。大学の頃のバイトでここにたくさんのテントを張ったのだが、よくぞこの急な坂を上り下りしていたなと感慨にふける。
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海岸には誰もおらず、往時は身を寄せ合った家人もつれなくブラブラとして時間を持て余し気味の様子。独り遠くに過ぎ去った若さと時間を懐かしみ、宿へと引き返すことにした。
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2018年11月 1日 (木)

京急沿線ハゼ・シロギス釣り

秋口に小学校以来の友人と呑んだ際「久々に釣りに行ってみたい」との話があり、色々調べたら多摩川河口でハゼが釣れるとのことだったので、もう1名誘って出かけてみた。

川の河口とは言え、そこは多摩川だから川幅は500Mほどあってほとんど海といってよく、遠くに二大タワーが臨めてなかなかの景色だった。
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潮が満ちてくるタイミングだったが、岸壁から5Mのところにウキを落とすとその度に沈むという入れ食い状態。1.5時間ほどで45匹と数は申し分なかったが、ほとんどが10㎝前後とサイズが小さい。9月下旬だったから、それもやむを得ないところか。
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帰りには黒湯の温泉銭湯で汗を流して、蒲田の鳥万で一杯やって・・・と手軽に行楽気分を満喫できたのに気を良くして、今度は午前に津久井浜でシロギス、午後は大岡川でハゼという釣行を企画。

津久井浜は東京湾内で波が静かなイメージだったがこの日はうねりが入って波が高く、ひどい時は岸から10M以上引き波で底が見えてしまうような状況。ちょい投げでかなり釣れるという情報を頼りにコンパクトロッドしか持って行かなかった我々には厳しい状況だった。
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そんな中、下げ3分に入ったタイミングで友人が丸々と太ったシロギスの大物を釣り上げる。
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25㎝弱と大迫力の魚体で、これを見て俄然やる気を出すが、こちらはクサフグ2匹が釣れたのみ。昼前に切り上げて京急で日ノ出町まで行き、午後は大岡川河口でハゼ釣りへ。桜木町のワシントンホテル裏にボードウォークが出来ていて、みなとみらいを一望できる好立地。
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↑チビハゼを足元に逃がしてやると、物陰に隠れていたフッコが現れ丸飲みするのを何度も目撃。うまいこと考えたものだ。

10月末と秋が深まったせいか、ここは多摩川河口の時より食いが渋い。また、1号のオモリを使ったちょい投げなので、うき釣りとは違ってなかなか針にかけることが難しかった。2時間半頑張ったが、なんとか20匹を釣り上げるに留まる。その後はぴおシティで打ち上げをして、ほろっと酔って帰路についた。

ハゼは小さいが、今回道糸をPEラインに変えたところ、アタリが鋭敏に伝わってきてプルプルという手ごたえがなんとも楽しかった。美しい夕景も楽しめたし、来年以降もこの時期の釣行→(温泉)→呑みという気楽な釣行は楽しんでみたい。
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2018年10月25日 (木)

ビストロモザール

本格的なフレンチはボンシュマン、普段使いの洋食屋はアンシャンテと決まりつつあるが、洒落た一皿でワインを嗜むビストロ的な店がなかなか見当たらずここ数年苦戦してきた。ポワソンルージュは味に厚みがなく、最近できたマイユはワインの値と量のバランスが悪すぎ、その近くのトコトコは雰囲気が今一つ。

目黒にも白金にも足を運んだが、これといったところは見つからずどうしたものかと思っていたところ、大井町にモザールという店が出来たというのでランチに行ったところ、副菜類が充実した美味しいものであったにも関わらず千円でおつりがくるというリーズナブルさ。これは夜も期待できるのではと思って、雨のそぼ降る冷たい夜に伺ってみた。

身体を温めようと頼んだ有機人参のポタージュは「これかぼちゃじゃないの?」と思うくらいに甘みをたたえていて、胃にほっこりと明かりを灯してくれた。
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鰯のトマト煮はトマトの旨味が全体に行き渡り、ごく穏やかで優しい風味なのがいい。鰯の鮮度がいいから、味をきつくしないでも問題ないのだろう。
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自家製パンはズシリと詰まった重みがあるのに、ふかふかと柔らかい仕上がりが出色。元手と手間がかかっていることが伺えた。あつあつで供されるのもいい。
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白眉はパテドカンパーニュで全体に滑らかな舌触りであるものの、こりこりやむにゅむにゅ等様々な部位の歯応えが程よく舌の上に現出して心地よい。ゼラチンの風味も時折広がって、一口毎に食べる楽しみがあった。またフムスやキャロットラぺなどふんだんに添えられた副菜も申し分なく、これも客としては嬉しい趣向。
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メインの羊肩肉のローストはおよそ150gほどはあろうか。不惑を越えた夫婦としては取り分けて食べるのにちょうど適した量だった。赤身部分はこれ見よがしに赤くなく、いい具合の薄桃色に火が通っていてきっちり噛み締めがあって旨い。一方、脂身の多い部分は、それはそれで肉を喰らう荒ぶる感じがあって、一皿で異なる肉質を味わえて得した気持ちになる。

プラムやチェリーのニュアンスが漂うグラスワインも美味しかったし、量も納得できるものだった。これを4杯いただいて〆て御会計が7千円というのはいかにもビストロ価格で、すっかり気に入ってしまった。

職人気質とお見受けしたご主人はやや表情が硬く、笑顔が増えると尚の事寛げる様になって良いなと感じた。なんとなればハンバーグやカキフライ、ハイボールにレモンサワーもあるので洋食屋使いできるのも好ましい。ちょっといい店に出会えた悦びを胸に店を後にした。

ビストロ モザールビストロ / 大井町駅青物横丁駅鮫洲駅
夜総合点★★★☆☆ 3.7

2018年10月10日 (水)

中華井門

タワーマンションの建設ラッシュによって、個人的には街場の中華として重宝していた新楽飯店が店を閉めた。替わりにどこかないだろうかとあれこれ思案してふと思いついて伺ったのがこちらの井門だった。

中華料理がまだ御馳走だった頃の残り香がある重厚な雰囲気がそこかしこに残るものの、都内に多くの不動産を持つ井門さんの余力のお陰で、質の高い中華が手頃な価格で食べられるのがありがたい。

個人的には季節野菜の塩炒めがとても気に入っている。きのこ類だけで袋茸・しめじ・椎茸が入り、アスパラ・青梗菜・絹さやの緑、もやし・蓮根の白、薩摩芋・黄韮・銀杏・ヤングコーンの黄色、人
参の橙色と彩りも豊富で食欲をそそる。Dscn2790

どの素材にも完璧な火入れがなされ、また油を乳化させてまとわせているので、あっさりした塩味の品がいい。また、素材毎の歯ざわりや風味を入れ替わり立ち替わり楽しめるので、食べていて心が浮き立つ。

叉焼もきちんと八角が薫り、おこげは豪勢な音と湯気が気持ちを高めてくれるし、丁寧な作りの点心も抜かりなく美味しい。
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何より店員の方の気働きが行き届いていて、ストレスなく食事ができるのがありがたい。いつ行っても個室で宴会が開かれているのも頷けるというものだ。

しかし、この愛すべき店も2019年1月をもって閉店になるという。それまでに数々の名菜を脳裏に刻むべく足しげく通うつもりだが、いかにも閉店は口惜しい。武蔵小山の街の魅力がどんどん低下していくことに一抹の不安を感じるのは私だけではないと思うが、どうだろうか。

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中華井門広東料理 / 武蔵小山駅西小山駅戸越銀座駅
夜総合点★★★☆☆ 3.8

2018年9月20日 (木)

中秋の名月を楽しむ

今年は酷暑だったからか、涼しくなって中秋の名月が近づいてきた時にお供えをして楽しむかな・・・という考えがもたげた。

偶々近所の花屋の前を通ったら、秋の七草を取り入れた花束が売っていたので、御嶽山の和菓子店「呂万寿」に行って菓子も仕入れて、家で飾ってみたところ一気に秋らしい風情が出て、虫の音も心地よく中秋の名月を愛でることが出来た。
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月見団子は固まってしまうので、満月の描かれた薯蕷饅頭で代用。他に黄身時雨を満月に見立てた一品が秋の雰囲気を濃厚に伝えて良かった。
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胡麻一粒があることで虫の音も聞こえてくるかのように思われるのだから不思議なものだ。

人生においてどうやら秋の季節を迎えたことでもあるし、これからしばらくはこの月見の慣習を生活に取り入れて、しんどかった夏との別れを告げる日として大事にしたい。

呂万寿和菓子 / 御嶽山駅久が原駅雪が谷大塚駅
昼総合点★★★☆☆ 3.7

2018年9月10日 (月)

アンシャンテ

週末ごとの外食ローテーションを組むにあたって、居酒屋ばかりになってしまうのもやや食傷気味となってしまうので、街の洋食屋のような店があると非常に助かるな・・・と思って、近隣を探ってみたところこちらに行きあたった。以来平均して月1回程度足を運んでいる。冷前菜・温前菜・メインと各種揃っていて、しばらく行かないとそのどれかが食べたくなって足を運ぶことになる。

冷前菜では鰊のマリネ、それから蛸とセロリのサラダがさっぱりとしてていい。春から夏にかけてはこれらをアテにビールやたっぷりと注いでくれる白ワインを楽しむ。
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温前菜ではキノコとジャガイモのゴルゴンゾーラグラタンを押したい。滑らかなベシャメルソースからコク深いゴルゴンゾーラの風味が漂って鼻腔をくすぐる。これに赤ワインを合わせてやると、クリームのコク味とワインの渋味が混ざり合って後引く旨味に昇華するから凄い。
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メインはつばめグリル仕込みのハンバーグが目に付くけれど、個人的には魚介類、特に海老フライと銀鱈のムニエルを贔屓にしている。前者は圧倒的なクリスピー感を保った衣の歯応えとぷりっとした海老の歯応えのコントラストが楽しく、後者は焦がしバターの風味が滑らかにほどけていく銀鱈の身質によく合っていて甲乙つけがたく旨い。どちらの皿も付け合わせにとりどりの野菜が添えられていてそれも楽しい。
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あとはロールキャベツ、それにメンチカツもいい。
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デザートは夏だとシトラスのゼリー、冬は焼きリンゴのバニラアイス添えで、いずれも手抜かりなく季節を甘やかに感じられていい。
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たくさんのドライフラワーや絵、スパイスが飾られている店内はフランスの田舎町のレストランのように感じられ、個人的には心落ち着く。明るくまろやかな接客が心地よい奥様と厨房を一人で取り仕切るご主人の二人三脚も好ましく、このあたりもあってお屋敷街の住人も家族連れで来ていて、店全体の暖かな雰囲気を醸し出すのに一役買っている。

実直で飾りのない、しかしどれも間違いなく旨い洋食を食べたいという向きにはお勧めできる店だと思う。

2018年8月10日 (金)

東京から18きっぷで行く日帰り旅:夏の大三角形武甲駿ぐるり

家人との旅の際に購入した18きっぷの残りを使ってどこかに行くかと・・・案を練り、甲府から身延線で東海道に出る三角ルートに辿り着いた。旅の目的は以下の通り

①甲府の酷暑を体感②甲府駅近くの粟大福購入③古風な六曜館珈琲店で涼む④名駅弁を輩出する丸政の駅弁を食べる⑤富士川沿いの車窓を楽しむ⑥静岡「こばやし」で飲んで〆る。

ややゆっくり目に家を出て新宿経由で中央線に。高尾到着時にはすでに35℃超えの体感。天狗の鼻もうなだれて見える。
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甲府までは音楽を聴いて過ごす。ミシェル・ルグランの「夏の歌」の燦燦たる陽光のようなイントロが流れてきた途端に視界が開けた時には、あまりにも完全な夏が現出したからか脳が甘く痺れ、
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長いトンネル内でシンバルズの「ハイウェイスター・スピードスター」が流れた際には、中央線内でも疾走感を味わえることを知った。

出発から3時間半で甲府到着。改札を出たくらいではさほど暑さを感じなかったが、駅ビルからロータリーへ出る階段の最後の三段では一段毎に2℃近く体感温度が上がり、外に出た瞬間に酷暑に包囲された。
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特に甲府城址横の日陰のない道を歩いている際には、体中にエアコンの室外機の排気を浴びているかのような有様で、呼吸をすればドライヤーの風を口に当てられているような状態。流石に身の危険を感じて折り畳み雨傘を用いて人生で初めて日傘使用と相成る。
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にもかかわらず、粟大福目当てで向かった五味餅菓子店はまさかの店舗建て替え工事で営業しておらず・・・恨みがましく思いながら、六曜館珈琲店まで命からがら歩く。

あとで調べるとこの時間気温は38度内外。この後39度手前まで上がるが、とにかく普通に歩くのも辛い。だから六曜館に滑り込んだ時には、砂漠のオアシスに辿り着いたかの悦びがあった。
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店内は外の熱波からは隔絶されていて、涼やかにステンドグラスは輝き、かっつんかっつん振り子を揺らす時代がかった時計が暑さで昂進した身体のリズムを整えてくれる。わざわざ豆を挽くところから作ってくれた珈琲はやや薄くさっぱりしていて夏に合う風味だった。
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駅へ取って返して改札内の駅弁屋を覗いたところ、丸政の本拠地ではないからか種類も少なく名の知れたものも置いていない。やむなくふんわり玉子サンドを買って身延線に乗り込む。
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これがふんわりとは真逆のぎちっとした玉子焼きにパンが張り付いているという極端なシロモノで、甘い玉子を鱈腹というのは胃もたれするし、第一味に飽きてしまう。せめてチリトマトソースやからしマヨネーズなどをつけて欲しかった。
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身延線は信玄の駿河侵攻ルートと記憶しているが、川に丸太舟を浮かべて下ったら速攻も可能だったのかな・・・と思ったりしながらぼんやり車窓をただただ眺める。下部温泉を過ぎたあたりから富士川の流れがよく見えるようになり、甲府盆地では見かけた桃や葡萄の実がなる様子は消えて、代わりに茶畑がぽつぽつ見えてきて静岡に入ったことを知る。
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終点富士駅から東海道線で静岡駅まで行くと、すでに宵の口。いよいよこの度の主目的ともいえるこばやしへ向かうと、看板の灯が消えている・・・
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入口のシャッターには「本日臨時休業」との張り紙が・・・今日という今日に休みとはツイてない。やむなく鍛冶町界隈を汗だくになりながらさまよい歩き、さっぱりとした店構えの「たけい」さんへ入る。

メニューはこばやしとほぼ同じで串揚げと串焼き、静岡おでんが三本柱。こちらはさらに静岡の地酒と魚が揃っていたが、気持ちは串焼きと串揚げに傾いていたので何本かをビールで流し込む。いずれも水準の出来ではあるが、こばやしで感じた軽い感動のようなものはなくて、あっさり引き揚げることとする。
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1年ぶりの18きっぷ旅だったが、〆が締まらないと帰京する電車がとてもつらいことになることを知った。今度は浜松方面へ出かけた帰りに、静岡のリベンジをしようと心に誓った次第。
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六曜館珈琲店 本店喫茶店 / 甲府駅)  
昼総合点★★★☆☆ 3.5

駅弁屋 甲州弁当 / 甲府駅金手駅
昼総合点★★★☆☆ 3.0

2018年8月 7日 (火)

酷暑ものかは甲子・塩原7:シテ・オーベルジュ、濱田屋、今井屋

【シテ・オーベルジュ】
烏山から宇都宮へ移動し、しばらく買い物を物色してから夕飯を食べにシテ・オーベルジュに行く。駅からバスで数分、県庁前で降りたら徒歩1分と場所が判りやすくて旅の者にはありがたい。

数日旅館の料理が続いたので、気の利いた欧風の前菜で冷たい白ワインを楽しみたいと思って入ったが、ほぼ狙い通りだったので嬉しくなる。
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香ばしさが出色の炙ったいわしのマリネや取り合わせの妙が良かった桃と帆立のサラダなど工夫された皿も良かったし、
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ラタトゥイユやキッシュなどの定番の品の味わいも穏当で外れはなかった。
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ただお値段は気持ち高めでそういう意味では東京で食べる時と遜色ないレベル。地元の方からは運営している「オトワ」ブランドをお手軽に・・・ということで支持されているようで早い時間から団体が入ったりと盛況のようだった。洒落た雰囲気できちんとした料理を食べたいときには重宝する店だと思う。


【濱田屋】
宇都宮で和菓子を・・・と思って目に留まったのは濱田屋だった。けれども、生菓子は予約販売ということで、疲れていたら宇都宮は飛ばして帰ろうという旅程だったから半分は諦めていた。

しかし、宇都宮駅の駅ビル「パセオ」にある栃木産品のセレクトショップ「とちびより」に販売しているとの情報があったので、話半分で覗いてみたところ確かに販売されていて迷わず二品購入。

花芯が濃紅であることから芙蓉ではなく木槿を模ったと思われる練り切りはふんわりと柔らかな仕上がりで、甘みも淡々と広がる儚い系統の味わい。
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鬼灯を模ったと思われるものは求肥で、こちらもふるふるもっちりした歯応えはあくまで柔和でたおやかな風情。
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予約販売に限っているだけあって、非常に繊細な仕上がりで、そこがはっきり感じられたのが良かった。今度宇都宮に行く際には是非予約をして本店に伺いたい。

【今井屋】
塩原の元泉館でお茶請けに出された饅頭。ふかふかの皮とあっさりとしながらも奥行きのある甘みの餡のバランスが良くてすっかり気に入ってしまった。袋書を見たところ温泉街にある「今井屋」のものだというので、帰りがけバスに乗る前に店へ行って土産に買って帰った。
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小ぶりで一つ食べるともう一つ、更にもう一つと手が伸びる後引く美味しさ。どういう秘密があるのだろう・・・と思って原材料名を見てみるとわずかだが醤油を忍ばせてあるそうだ。スイカに塩、餡子に塩を発展させて醤油とはなかなか考えたものだなと思う。日持ちもしたし、次回も買って帰りたい逸品だった。
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今回の旅では甲子温泉大黒屋を知ることが出来たのは収穫だった。こことブリティッシュヒルズに数日ずつ滞在して、日英を行き来する休日というのも悪くないなと思っている。烏山は日帰りも可能だから、落ち鮎の季節に青春18きっぷを利用して訪れるのも良さそうだ。

以下、載せそびれた写真
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シテ・オーベルジュフレンチ / 東武宇都宮駅)  
夜総合点★★★☆☆ 3.5

濱田屋 ハマダヤ和菓子 / 東武宇都宮駅)  
昼総合点★★★☆☆ 3.7

今井屋製菓和菓子 / 那須塩原市その他)
昼総合点★★★☆☆ 3.5

2018年8月 6日 (月)

酷暑ものかは甲子・塩原6:那須烏山で鮎と山あげ祭

元泉館から塩原バスターミナルまで送ってもらい、
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そこから路線バスで西那須野へ行き、東北本線を南下、一路那須烏山を目指す。

烏山線の乗換駅である宝積寺は隈健吾のデザインとのことで、乗り換えの合間にしばし見物。大谷石が随所に使われてなかなか趣があった。
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烏山線は充電式の電車が走っていて思ったよりも綺麗だし、年に1度の山あげ祭り開催とあって席は一杯の盛況ぶりだった。
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駅からまず鮎を食べにひのきやへ向かう。バスで行ける時間帯に到着したが、祭りで市内各所が通行止めだからかその姿は見当たらずやむなくタクシーで行く。

昔は簗を設置していたが、しばらく前に台風で流されて以来止めているとのことで、客の入りも閑散としていたがゆっくりしたいこちらとしては好都合だった。刺身・焼き・炊き込み飯を食べたが、いずれも鮎ならではのあっさりとした滋味が味わえて満足した。
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食後川に入ってみたが、酷暑の数日だったからぬるま湯状態で納涼気分とはいかず。それでも「関東の嵐山」と自称する景色は美しくて心が鎮まった。
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山あげ祭りの山車が丁度簗と駅の真ん中ぐらいだったから、ここから歩いて見物に。15分もあるくと山車を展開している裏側に到着、脇から正面に抜けてしばし芝居を見物する。
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田舎歌舞伎か・・・と思っていたが、思ったより挙措が練れていて音声もよく通り終いまで飽きずに見られた。最後は山車を利用した大掛かりな仕掛けも飛び出して観客を楽しませてくれる。やっぱりこういうものは現物を見ないといけないものだなと実感することに。
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ここから屋台街を通り、駅前まで来て目的の「川魚 水井」へ行って、焼き鮎と活き鮎を購入。焼きは店前のドラム缶で炭火焼きした天然のもののようで、流石に祭りの日だけあって焼きあがったものがずらりと並んで壮観。
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活けは友釣りで使うおとり鮎のようで、とにかく泳ぎが早い。よくスーパーで見かける鶯色のふにゃったそれではなくて、黒くて精悍な感じ。
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焼き鮎は出汁を引いてからその中に投入してエキスを抽出し、
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これで米を炊いた後蒸らす時に再投入して身をほぐし、混ぜ合わせて鮎飯に仕立てたが、鮎の風味がきちんと沁みわたり、ほぐれた身からも香りが立ち上って、簗で食べたものと遜色ない出来になり甚くご満悦。

活け鮎は竹串でくねりを施し、魚焼きグリルに立てた状態で焼いてみた。そこらの養殖鮎を食べると骨の辺りにぶよぶよした脂があったりするが、こちらはあれだけ泳いでいたのでそんなものはなく、引き締まりつつもふんわりとした身が楽しめて美味しかった。
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鮎と祭りを楽しみにいつか行こうと思っていた烏山、とても良いところだった。

ひのきや魚介・海鮮料理 / 烏山駅
昼総合点★★★☆☆ 3.4

2018年8月 5日 (日)

酷暑ものかは甲子・塩原5:元泉館

塩原BTに迎えの車が来てくれて宿へ向かう。5分ほど進むと森の中へ入っていき、10分もすると谷底に下りていって塩原元湯温泉に到着する。
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周りには宿が3軒あるばかりで至って静か。目の前を流れる川も清々しく、川辺に揺れる百合が美しかった。
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部屋は和洋室で川を臨む景色もまずまず。
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ただ、どうもこの辺りが山間の窪地のようになっていて、あまり空気が循環しないからか同じ標高だった甲子温泉より随分暑く感じ、寝る際にはエアコンをつけるような状況だった。

幸い去年据え付けたばかりのエアコンだったので妙な臭いなどは皆無だったが、部屋備え付けの古式蒼然とした冷蔵庫は煩いし臭うしで使用できなかった。

こちらに来た目当ては体に負荷の少ない中性の硫黄泉という点で、こちらは裏切られることもなく見事なお湯だった。三つある浴場の内、一番良かったのは新館奥にあるひのきの湯で、幸いいつも一人で独占することが出来た。
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美しい蒼白の湯はとろりと身に絡みつく感じがなんとも官能的で、いつまでも包まれていたい安息感がこみ上げてくる。

邯鄲の湯は岩盤から源泉が注がれるもので、湯の新鮮さが身上。
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大浴場は広々としていて窮屈な感じがなく、シーズンでも混み合って嫌になるということはなさそうだった。
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盛夏だけに露天はアブがひどく浸かってられなかったが、目の前の川と紅葉の景色はなかなかで、秋には随分宜しかろうと思う。
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こちらでの二泊は食事少な目プランとしたが、まずまず品数の揃ったもので焼魚などは温かいものが供された。
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しかし、小皿類はいかにも業務用のものという感じでどんどん箸が進むというものではなかった。一泊8,000円ほどとかなりお安く泊めていただいているので文句は言えない。

朝は温泉を使った粥も頂けるが、これは胃に沁む旨さがあった。
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従業員の方の多くがかなりご高齢なこともあって、サービスという意味ではかなり前近代的な対応もあったが、大きな問題にはならず過ごすことが出来た。皆さん山奥の人馴れしていない感じが見て取れたが、元来こういう秘湯には人に倦んでいくという向きも多いだろうから、それくらいで丁度いいのだろう。

少し歩いたところには美しい滝が落ち、もみじが青々と茂っていたので紅葉の頃はさぞ美しかろうと思う。その風情を楽しみ、「いいお湯があれば文句はない」という向きにはいい宿だと思う。

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2018年8月 4日 (土)

酷暑ものかは甲子・塩原4:塩原やまなみ荘・洋燈

甲子温泉大黒屋の送りで新白河駅まで来た後、ティールーム高山で腹ごしらえをして東北本線で南下し西那須野まで行く。そこから路線バスに乗って渓谷美を楽しめる川沿いの道を40分も行くと塩原温泉に到着した。

巷間「那須塩原」と併称されるけれど、那須の持つ俗っぽさは塩原ではあまり感じられず、その分塩原は少しイメージで損をしているようにも思えた。標高700Mの温泉街はしかし酷暑に覆われた時期だったので御多分に漏れず30℃を超す暑さで避暑ムードもへったくれもない。

今晩の宿である湯元館の迎えの車が来るまで1時間以上あったので、あらかじめ調べておいたドバドバ系温泉のやまなみ荘へ立ち寄り、まずはひと風呂浴びることにする。
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噂には聞いていたがなかなかのドバドバ具合でしかも貸切状態だったから、青森の古遠部温泉以来で洗い場に寝ころびトド湯を堪能。溢れる湯のせせらぎが耳をくすぐり、じんわりと背中を温めてくれてとてもリラックスできた。

フロントに戻ると帳場からおばあさんが出てきていて家人と談笑中。「暑いでしょうからクーラー当たっていって」と声をかけてくれたので、お言葉に甘えてクールダウンしながら、少しお話させていただいた。夏はさすがに暑かったので、今度は春か秋に来てゆったりトド湯を堪能したい。

まだ時間があったのでやまなみ荘のおばあさんに聞いてやってきた観光センターの二階の「洋燈」へ。眼下に清流が流れていて、その上を無数のトンボが飛び、時折鮎だろうか魚体のきらめきが流れの中に見えて、いかにも夏といった景色を観ながら冷えたグラスに注がれた生ビールを呷るのはちょっと良かった。
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あまり知られていないのか、喫茶タイムだったからか、広い店内に客は我々だけでゆったりと汗が引くのを待つことが出来た。

カフェレストラン 洋燈洋食 / 那須塩原市その他)
昼総合点★★★☆☆ 3.3

2018年8月 3日 (金)

酷暑ものかは甲子・塩原3:甲子温泉大黒屋(食事等)

湯治に来たので食事は初日だけ通常プランにし、2・3日目は食事控え目プランにした。

こちらでは食堂にテーブル席がずらっと並び、その間を給仕用の台車が行き交い配膳するようになっていて、これのお陰で焼魚や天婦羅が出来立てで供される仕組み。テーブルと台車は高さも揃えられていて苦も無く誰でも配膳できるようにもなっており、トヨタの生産ライン的な工夫がされているところに感心する。
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↑通路側にはのれんが下ろされていてプライベート感を確保

初日の膳はこちら。全体に丁寧な作りが感じられ美味。
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そして2日目の控え目プランはこちら。
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山だけにユキマスに桜鱒、ヤマメに岩魚とマス属勢揃いの勢いだったが、刺身は清冽な味わいが舌を浄化してくれる感があってなかなか良かった。

3日目の食卓は席に着くなり「これプラン間違えてませんか?」と給仕の方に確認するほど豪勢なものだった。
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なんでも三連泊した方には生うにを出しているそうで、それもあってとても食事控え目プランに見えない。また2日間の山の幸攻めから一転して海鮮が充実しているあたりも心憎い。おかげで「国権」の純米がするすると胃の腑に消えていった。

朝はこんな感じで過不足なし。
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毎日美味しい漬物と豆腐類があって、飯が進んだ。

朝夕の食事は申し分なかったが、昼食はこれといったものがなくて少し物足りなかった。カレーやラーメンといったベーシックなものが欲しかったところ。
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↑そばを頼んだら、イメージと違うものが・・・

我々以外の客はシニアばかりだったが、いずれも従業員と心安く歓談していて常連がとても多い様子。確かに東京から新幹線に乗ってしまえば3時間かからずにオニヤンマが飛び交い岩魚が群れ泳ぐ自然豊かな秘湯に来ることが出来るのだから、その気持ちもよくわかる。しかも秘湯らしからぬ綺麗で落ち着いた設備が整っているというのだから尚更だ。秘湯の気分を味わいつつ、きちんとした設備と接遇を求める向きにはまたとない宿ではないかと感じた。

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↑風呂上がりのビールと枝豆が最高だった

旅館 大黒屋旅館 / 西郷村その他)
夜総合点★★★☆☆ 3.5

2018年8月 2日 (木)

酷暑ものかは甲子・塩原2:甲子温泉大黒屋(部屋・風呂)

新白河から送迎バスに乗り、ずんずん山を登って最後に甲子大橋の脇からぐんぐん下って行ったところに大黒屋があった。黒を基調とした建物は、今は離れとして使われている松平定信の別邸「勝花亭」を模して建てたようだが、10年ほどしか経っていないからとても日本秘湯の会会員宿とは思えぬほど綺麗で洗練されていた。
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↑宿泊した別館

避暑にと思ってやってきたけど、新白河で35℃という酷暑の最中であったので、標高900Mのここも真昼間は29℃ほどだったが、日が傾き始めると一気に涼しくなって、その気配は昭和の頃の夏の夕方を思い起こしてくれた。

三連泊した別館は先述の通り白河藩当主だった松平定信が幽境に触れんとしてこの地に建てた別荘で、それが本当なら築200年以上になる訳だが、質朴として頑強な造りだからか旧い建物特有の戸のガタピシなどもなく、従ってさほど虫の侵入に悩まされることもなく、ただ飽くまで窓外の緑を眺めて心を鎮めるばかりだった。
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↑居間と次の間。ともに8畳ほど。
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↑供の者が宿泊する棟に向かって作られた小窓。往時は殿からの差配がここから発せられていたのだろうか・・・

一応エアコンは設置してあるが、そこは細心の注意を払っていて通風孔があるばかりでその姿は見えない。念の入ったことだなと感心する。
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実際は玄関に網戸が設置されているので、窓とここを開け放てば沢筋を下ってくる涼風が抜けていく寸法になっていて、これに勝る納涼はなく「ここに来た甲斐があったな」と思わされた。
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↑玄関に鎮座まします松平定信公像。

水回りも改装によって温水洗浄器付トイレとなっていて、毎日部屋に持ってきてくれる阿武隈川の冷たい源流水をごくごく飲んでも困ることはなかった。
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ロビーも清潔で、しかし彩りを忘れず、全体に繊細で細やかな配慮の行き届いた宿であることが到着早々に見て取れた。
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風呂は名物の大岩風呂とその横の櫻の湯が崖下の清流沿いにあり、ここは100段近く上り下りする。面倒だが、人がいない時に入りたいという気持ちもあって、大岩風呂はチェックアウト前後の朝9時半ごろ出かけてみたら案の定誰もいなくて貸し切り状態となった。

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湯は40℃は下回っている感じで、無臭かつ透明。投入口から飲泉してみると金臭さが微かに感じられる。PH値も中性で身体への負荷も少なく、骨休めにはうってつけの泉質。これだけ広いとやっぱり泳ぎたくなるのが人情で、生まれて初めて風呂で泳いでみたが、股間が妙にあちらこちらに旋回して心もとない。二往復ほどで止めてしまったが、なかなかいい経験だった。

隣の櫻の湯は主に女性用の浴室で、ここは専ら朝風呂を浴びに足を運んだ。朝日が零れ落ちてきらめく浴槽は、底に敷かれた黒石が更に清浄感を高めていて、一日の始まりの沐浴にはうってつけの場所だった。
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ゆったりと揺蕩って上がると不思議と生き返ったような生の充足感があって、今日一日への期待感が沸々とこみあげてきたからなかなか凄い力を持っている湯だ。

一方、本館の隣にある恵比寿の湯は石造りのこざっぱりとした浴槽で、体や頭を洗う際に重宝した。露天が併設されているけれども、暑い盛りで虻が凄くとても入れない状況だったので内湯のみだったが、手入れのされた庭を眺めながらの一風呂もなかなかのものだった。
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2018年8月 1日 (水)

酷暑ものかは甲子・塩原1:せきた・ティールーム高山

家人が春から過酷な職場に転勤して、ようやく目途がついた7月下旬に夏休みを取ることになった。となれば涼しい高地の温泉でのんべんだらりというのがお決まりだから手近なところを探したところ、新白河から送迎バスの出ている甲子温泉と少し南下した塩原温泉の元湯が良さそうだとあたりをつけて出かけた。

【せきた】
甲子温泉を選んだ要因の一つは、新白河でせきたのラーメンが食べられることだった。鱈腹食べて、送迎バスで宿に向かい、涼しい部屋で昼寝する・・・思うだに心地よい夏の休暇の始まりではないか。かれこれ3度目となる訪問だが、やはり豪気な突き出しを味わうべくビールを頼み、中華そばを待つ。
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↑相変わらず豪気な鶏ガラの突き出し

鶏ガラの肉をワシワシほじってはビールで流し込んでやると「これこれ・・・」という悦びがこみ上げてくる。客が少なめだったこともあり、丼もすぐに登場。
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相変わらず清澄で奥深いスープは絶品。醤油の尖りが一切感じられないところが凄い。一方、麺がどうにも太すぎてさすがに歯応えが有りすぎの状態だった。例えるならほうとうや味噌煮込みうどんのような歯応えで、ここはもう少しラーメンらしいにゅるちゅる感が欲しかった。それでも腹いっぱいになって、軒先に生った葡萄に見送られながら店を後にした。

【ティールーム高山】
宿の送迎が東口に来るとのことで初めてこちら側に降りる。
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ロータリーのすぐ脇にイギリスの田舎にあるB&Bのような瀟洒な建物があって、そこが目当てのティールーム高山だった。ティールームと名乗るあたり、やはり英国を意識しているようにも思える。(近くにブリティッシュヒルズがある影響かもしれない)
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しかし中に入ると、時代箪笥が飾られて、喫煙と禁煙の部屋を結ぶ廊下にはずらりと雑誌や漫画類が並んでいて、そこはいかにも日本の喫茶店らしく、和洋折衷が上手に成立している感じだった。
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この日は白河でも35度超えの猛暑日だったから涼もうという客が多く店内は8割の入り。幸いにも禁煙席を確保した。なにか冷たいものでも・・・と思ってコーヒーゼリーを選んだが、心地よい苦みと上に乗せられたバニラアイスの甘みが暑さで疲れた体に心地よくとても美味しい。
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甲子温泉からの帰りにも立ち寄り、その際には軽い昼食としてミックスサンドを頼んだが、しっかりしたボリュームでたしかにどこか英国の薫りが漂う。玉子焼きが甘いのが特徴的だが、苦も無く食べられた。
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駅前にここしかないことと雰囲気がいいことから気持ち高めの価格設定だが、ゆったりと時間を過ごすには好適な店だから、新幹線を一本遅らせてもいいや・・・くらいの気持ちで入ると良いかもしれない。

手打ち中華 せきたラーメン / 新白河駅)  
昼総合点★★★☆☆ 3.7

ティールーム高山喫茶店 / 新白河駅
昼総合点★★★☆☆ 3.4

2018年7月20日 (金)

太市

洗足池の「あかつき」が店を閉じた後、どこか近隣に良い和菓子屋はないだろうかと都和菓子組合のHPを探索していたところ、西小山に茶会用の注文菓子を作っている「太市」があり、個人でもお願いできることを知った。しかし予約をしてまでは流石に…と思って足が向かわなかったところ、偶々読んだ「一日一菓」にこちらの菓子がいくつか取り上げられていて、しかもどれも美味しそうだったから、いよいよ重い腰を上げて電話で注文し、数日後店へ受け取りに行く。

その予約の段取りだが、少なくとも四日前には予約をしなければならず、だいたい旬間毎に上生菓子二種、干菓子二種が用意され、上生菓子は大きさが大中小とあるのでそれも伝えることとなる。また、茶会などで使う客は菓子入れの容器を預けていて、個人客が小量で注文する際には箱代がかかることが特徴的だ。

初めて予約した際は「上生菓子の2種を3つずつ、大きさは真ん中ので」と頼んだら、椿を象った練り切りと弥生餅と称する小ぶりな餅菓子が入っていた。
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注文生産するだけあって、しっとりふわふわした口当たりが際立っていて、特に弥生餅はふるふるとやわこい餅の具合が秀逸だった。

次には干菓子も合わせてお願いしたところ、生菓子は藤浪きんとんに玉ぼたん、干菓子は若楓に卯の花垣の取り合わせとなった。藤浪きんとんに卯の花垣と若楓をあしらうと、初夏の涼風が抜けるようで実に爽やかな気持ちに。少し冷やした緑茶で頂いたら一層気分が高まった。
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七月初旬は淡い蒼の天空が涼やかな錦玉羹の「天の川」がモダンな仕上がりで驚かせてくれた。
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↑こちらは繭玉。養蚕モチーフって意外とあるのだなと知らされる。

店舗は道路拡張工事地域に面しているところだが、現店舗の裏に新しい建物を建てていたから、今後とも滞りなく美しく甘やかな菓子に巡り合うことができるのは嬉しいことだ。予約の手間はかかるけれど、茶味溢れる菓子に出会える喜びを求めて、引き続き通ってみたい。

太市和菓子 / 西小山駅洗足駅北千束駅
昼総合点★★★☆☆ 3.7

2018年7月15日 (日)

平塚で深堀隆介展と高校野球を見る

母校が高校野球で第1シードになっていることを知って調べてみると、近々平塚で試合が行われることが判った。確か平塚市美術館で金魚の人の展覧会もあったよな…と思ったらその通りで、しかも美術館と球場はかなり近いことも判明。そうとなれば行くしかないと平塚まで出張る。

連日の猛暑日だったが、駅に降りてみると平塚は海が近いので都内よりかなり涼しい。ほっと一安心してまずは美術館へ。
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↑かなり立派な建物の美術館

金魚の人こと深堀隆介は震災前後あたりからチラチラ目にするようになって気になってはいたが、網羅的な個展は初めてとのことで期待して見る。
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スタートは金魚に邂逅する前の作品が並び、彼は絵の人ではなくて造形の人であったことが判ったが、心を惹く作品はやはり金魚に開眼してからだった。(彼曰く「金魚救い」との由)

金魚が群雄するTシャツは涼し気で物欲を刺激され、真っ白で無機質なタイル張りの一角に金魚が住みなす作品はどこにでも命は萌え出ずることを示唆しているようで、気持ちも和む。

初期は酒枡に描きこんでいた金魚も徐々に良い食器に移行していって、井戸茶碗のものやペルシャで出土した器でのものには茶味とも俳味ともいえるニュアンスが漂っていていたく心を惹かれた。思うに金魚を描くことで命を点すことが出来るというのがこの表現の肝で、最後に展示されていた平成しんちう屋はその精華が燦燦と輝いていて心が湧きたった。
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一方、作品は手がかかり、しかもミニマルなものが多いから現金化には苦心されているように見受けられ、巨大な鱗の絵や金魚図などが展示されていたが、こちらはなかなか難しそうだった。近々出るINFOBARのプロモーションなどに採用されれば良いのになと個人的には思う。

また”平成”だとか屋号を名乗ったりだとか、花押を大きく書いて見せるなど山口晃に寄せていってる雰囲気もあり、ここからどう独自の雰囲気を醸し出すのかが正念場のように思う。同い年であるが故、今後の活躍を期待したい。
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涼しい美術館を後にしてバスで2駅の平塚球場に到着。
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↑バスを仕立てて応援に来ていて少しびっくり

暑さ対策を万全にしてきたが、そもそも気温が東京より涼しく、しかも屋根がある席を確保できた上、3塁側から浜風と思われる風がずっと吹いていたので快適な位の観戦環境で、じっくり勝負を楽しめた。
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試合は個人的には思い入れ深いスカガクとの一戦。序盤に母校が大量得点し、6回でコールド勝利を収める。右打者ばかりで三遊間方面の打球がかなり多く、相手の三塁手がそこまで守備がうまくなかったので難なく得点を重ねていったので安心して見ていられた。
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↑スタンドで校歌を初めて聞く

一方、驚かされたのは応援のレベルの高さで、授業がまだある期間だから吹奏楽部とバトン部、野球部の生徒だけだったが、一糸乱れぬ振り付けと迫力あるホーン、黄色い掛け声が相まって、地方の甲子園常連校並に感じられた。

ただ知らない曲があったので、帰ってからyoutubeで調べたら「モンキーターン」という曲らしく、どうもロッテの応援曲になっているらしい。動画タイトルに「ロッテ チャンテ」となっていたので、韓国人の助っ人の名前かと思ったら、チャンテとは「チャンステーマ」の略らしい。

さらに元ネタを辿るとパチスロのテーマ曲なのだとか。今年には高校の吹奏楽部で全国屈指の習志野高校がロッテの試合で演奏したようで、これは流石にレベルが違った。

さらに個人的に期待していたセンチメンタルバスの「サニーデイサンデイ」をスカガクが演奏してくれて痺れた。センチメンタルバスのメンバーの一人は平塚出身ということで所縁の地でもあったので一入だ。

↑この頃のポカリのCMは夏を感じさせてくれて楽しみだった。

↑綾瀬はるかくらいまでは良かったのに…

ポカリつながりで大天使宮沢りえを見てなんとも言えない懐かしい気持ちになる。ともあれ、涼んだり熱くなったりなかなか夏らしい一日を過ごせて楽しめた。

2018年7月10日 (火)

初夏のボンシュマン

春先に食べた美味しさが忘れられず、結婚記念日を祝う食事に出かける。前回と同様、ランチのシェフのおまかせを予約し、期待に胸を膨らませて入店。

アミューズはビールのムース枝豆乗せとトウモロコシのピュレ。
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まさにじめっと暑い陽気だったので、喉がビールを欲していたところにビールのムース!味わいはともかく、季節の切り取り方の鮮やかさに感服。

冷前菜は季節の野菜のカスパチョ風に鮎のテリーヌを添えたもの。
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ガスパチョなのにトマトはほとんど感じず、あさりの出汁と爽やかな柑橘が利いていて汗も引くようなさっぱり味。そこにワタのほろ苦さが利いた鮎が一味利かせて口の中の調子を整えてくれる。

続いて温前菜はフォワグラのテリーヌとポワレ。
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未だかつてフォワグラを美味しいと思ったことはなかったが、テリーヌの舌に無限に広がる濃密な旨味といい、ポワレされて軽みを獲得したフォワグラのふわふわ感と後口の良さといい、今までに味わったことのないレベルのもので、フォワグラは適切に料理されてこその素材なのだな・・・と初めて実感。

魚のメインは確かまながつお、
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肉のメインは牛ランプステーキ。
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こちらは予想通りの美味しさ。ステーキはわずかに火が通りすぎた感があった。

デザートはほうじ茶をパフェに仕立てたもの、それにお茶請けでマカロンなど。
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確かに蒸し暑い気候で、舌をさっぱりとさせるにはほうじ茶の香ばしさとかすかな苦みが適役だった。

今回も特に前半は収穫の多い献立でとても満足して店を後にした。ジビエを楽しみに秋冬を待ちたい。

ボンシュマンフレンチ / 祐天寺駅学芸大学駅
昼総合点★★★★ 4.0

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