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2010年12月29日 (水)

晩秋山陰流転旅(12)

【てんまり】
この日の鳥取は人影もまばらで閑散としていたが、なぜか呑み屋はひどく混んでいた。目星をつけていた「つくし館」に予約の電話を入れたらまさかの満席。「はせ川」でもにべなく断られ、やむなくホテル至近の「てんまり」へ。

電話口では「今日は土曜だから空いてると思います」とのことだったが、店に入るとカウンター席はびっしり埋まっていて、ようやく隅に席をつくってもらいなんとか居場所を確保する。

この時点で気付いたのだが、予想以上の客の入りで二人で切り盛りする許容量を超えており、料理も酒も注文が滞留して店内は客の苛立ちが充満していた。加えてテンパった女将さんが店員を叱責しはじめて、尚のこと不穏な空気が流れてしまった。

これは手のかからないものを頼むに限ると思い、らっきょう・牛すじ煮・漬物盛り合わせを注文。それでもなかなか出てこずに突き出しの〆サバおろし和えで気長に待っていると、四人組が「空いてますか?」と来店。断ると思いきや「奥の座敷にどうぞ」と通してしまった。この時点で店の了見に失望してしまい、注文の品を忙しなく平らげて引き揚げた。

店側にしてみれば滅多にないチャンスだったのかもしれないが、殺伐とした空気の中で待たされる客の立場を軽視した判断は疑問が残り、ここに山陰のリアリズムを見る思いがした。

【2011.1.16 追記】
お店のご担当の方から拙ブログ宛大変丁重なご連絡を頂戴した。きめ細やかな文面から良心が伝わってきて、今後の改善は間違いないと個人的には感じた。したがってこの対応も含めての評価に変更。
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【つくし館】
「てんまり」で痛い目にあって飲み直そうとこちらを覗いたら何とか二人分の席が空いていたので入店。ここも大入り満員で板場も給仕も慌ただしく動き回っていた。これが鳥取の普通の風景なのかもしれないが、寒々しい通りからは想像できない状況だった。ここでは造り盛合・野菜の炊き合わせ・のどぐろ煮付を注文。

混んでいたのでしょうがないのかもしれないが、全体に荒っぽい調理でそれが味にも現れてしまったように感じた。象徴的なのはのどぐろで、ご主人が他に気を取られて煮付けを焦がしてしまい、あれこれ継ぎ足してなんとか格好をつけた仕上りになってしまった。おまけに大入りで材料が不足したのか、急きょ冷凍ののどぐろを水でさらして解凍して作ったのも目の当たりにし、幻滅してしまった。

これといって旨いものに出合わずに店を出て、裏寂しい気持ちになってホテルへ戻った。
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てんまり 郷土料理 / 鳥取駅
夜総合点★★★☆☆☆ 3.0

つくし館 懐石・会席料理 / 鳥取駅
夜総合点★★★☆☆ 3.0

2010年12月21日 (火)

晩秋山陰流転旅(9)

松江の昼と夜の食事。

【浪花寿司】
寒々とした雨に打たれ、観光をあらかた諦めた午前11時。凍えた身体を蒸し寿司で温めようとこちらに伺う。すっきりとした直線を生かした店内は小ざっぱりしていて清潔感が漂う。
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燗で身体をほぐしつつ待っていると、四角い蒸籠に入った寿司がやってきた。ふたをあけると湯気とともにふんわりとやわらかな酢の香りに包まれ、心がほこほこと沸き立つ。
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甘辛の牛しぐれ煮・椎茸・鰻を中心に、合いの手の海老・かまぼこ・栗が脇を固め、なかなか見栄えのする布陣。蒸すことで全体に酢の風味が周り、どれも自分の味を主張しすぎず、とても調和のとれた味わいだった。土産にいなりを持ち帰ったが、やや甘みの勝った揚げからじゅっと染み出したつゆが酢飯に良く合い、これも大変美味しく頂いた。

わずか二品だが、100年以上にわたり手堅く店を続けられてきた片鱗を垣間見ることが出来て、非常に満足した。なお、ホテルに出前をしてくれるそうなので、手軽に食事を済ませたい向きには心強い存在だと思う。

【いまおか】
松江の下調べでピンと来る店がなく、iタウンページの「割烹・小料理」検索で行き当たったのがこちら。調べてみると筋の良さそうな小料理屋なので伺うことにした。

飲み屋が密集する伊勢宮界隈で黒塀に囲まれた風格ある店構えは際立っていた。少し威圧感を感じるが、中に入ってしまえば重々しさなどなく、気軽に旨いものと出会える。入って左に宴会用の座敷席、右手に10席ほどのカウンターがあり皆さん楽しそうに飲んでいてこちらの気分も盛り上がってくる。席の予約をしておいたので、すぐにお通しが出される。

ごま豆腐、赤貝の煮付、出汁巻、青菜の浸しと種類豊富で、こうなると最早前菜盛り合わせといった感がある。いずれもしっとりとした奥行きのある味わいで、これなら大丈夫だろうと安心して造り盛合・甘鯛姿焼・大和芋の磯辺揚げを注文。

造りは白いか・鯛・かんぱち・よこわ・蟹。いずれも厚い切り身で存在感が頼もしい。それでいて余計な雑味を感じなかったのは、それぞれの魚を適切に処理しているからなのだろう。甘鯛の姿焼はふんわりと甘い身の加減が良かったし、付け合わせのさびのり(海苔の佃煮にわさびが練りこまれたもの)が良いアクセントとなって甘鯛の旨さを盛りたてていた。
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最後に島根和牛のロースをさっと焼いたのを頂いたが、赤身の旨味と脂のバランスが良く、これも非常に美味しかった。魚が焼けるまでの合いの手にさっとげそわさを作ってサービスしてくれたり、気さくな女将さんとの会話も楽しく、小体な店ならではの温かいもてなしを受けて松江の夜を満喫した。李白2合とビール1本に上記で9,000円。素材と腕の確かさを考えれば十分納得がいく。松江でゆったりと旨いものを味わいたい・・・と考える向きにはお勧めしたい。

浪花寿司 寿司 / 松江しんじ湖温泉駅
昼総合点★★★☆☆ 3.5

いまおか 割烹・小料理 / 松江駅
夜総合点★★★☆☆ 3.5

2010年12月19日 (日)

晩秋山陰流転旅(8)

四日目、松江周遊。小雨のそぼ降る中、まずはレンタサイクルで家人希望の和菓子屋巡りと松江城へ。宍道大橋の眼下でしじみ漁が盛んに行われていた。東京でいえばレインボーブリッジの下で漁をしている感じだろうか。
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【向月庵】
市役所前の小体な店はひっそりとしていて、和菓子の盛んな松江でそれと知られた店のようには見えなかった。みたらし団子と名物の羊羹「瑞雲」を購入。みたらしはそこまでの驚きはなかったが、瑞雲は良かった。

羊羹という先入観で食べたが、寒天の量が限界まで抑制されているのか、ほとんど上生菓子のようなしっとりとした食感が際立っていた。調べてみると、あらかじめ皮をむいた小豆の白い実を粉にして餡にしたものを加えているそうで、その辺りにもこの食感の秘密があるのかもしれない。
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色合いがピンクがかっていたのが少し奇異に感じていたが、宍道湖の朝焼けを表わしているそうで、確かにこういう薄桃色をしている。これが実際自分の目で見た景色。
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この小さな羊羹に松江の美しい自然を略再現していて、松江銘菓の矜持を感じた逸品だった。

【松江城】
小ぶりの城だなという先入観があったが、近くで見ると骨太で逞しい城だった。内部の展示も時代ごとの城下町パノラマや豊富な甲冑・具足など、しっかりとした内容のもので城の歴史が実感できるものだった。
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【堀川めぐり】
一旦ホテルに戻り昼寝をした後、冷たい雨が本降りになる中、京町の乗り場から乗船。こたつがあたたかくて助かる。堀端の道路を通る車も少なく、静かな空気の中ゆったりと進む船というのは気持ちが良い。加えて川鵜やかわせみも姿を見せて、少しも飽きることなく船は進む。やがて船頭さんの民謡も披露され、それがまた絶品の枯れ具合で思わず拍手。40分ほどであったが船旅の醍醐味を堪能した。
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【風月堂】
松江城に行く途中、ホテルに帰る途中、船に乗る前の三度足を運んだがこの日は商品を陳列していなかった。店は開いていたのだが残念。にべない返事が繰り返されたあたり、やや閉鎖的な気質を感じた。

向月庵 和菓子 / 松江しんじ湖温泉駅
昼総合点★★★★ 4.0

2010年12月17日 (金)

晩秋山陰流転旅(7)

【てれすこ】
不自然に整備された山間部の道を抜け、平田の「おかや」で頼んでおいた甘鯛の押し寿司を受け取り、出雲で車を返して松江に向かう。ひと眠りして外に出ると冷たい雨。その最中、目当ての「やまいち」へ向かうが予定外の休み。ならばと向かった「いまおか」は都合で早仕舞。やむなく流れ着いたのは新天地ビルの「てれすこ」だった。店に入るとずらりと料理の並んだカウンターが空いていてすぐに通され安堵した。

席に着くなり給仕の若い女性が甘い声で「カニがとても良いですよ。おすすめです~。」と声をかけてきたが、一昨日食べたばかりなのでと断ると他の客への応対に終始し、二度と声をかけてこなくなった。随分現金なものだなと思った。

地のものを少しつまんで飲もうと、地魚五点盛り、板若布炙り、津田蕪漬、なまこ酢、熱燗二本を注文。地魚盛りには白魚と鮒の糸造りが少量入っていたので一応松江に来た気分になる。しかし総じてきらりと光る味には出会えず早々に切り上げる。

取り立てて高価なものを頼んではいないはずだが、勘定は8000円弱。お通しがいくらか見栄えの良いものだったが、一人1,000円程度の勘定に見合うかといえば違和感を感じる。カウンターにずらり並んだ料理はロスも多そうだし、この分の「見物料」が上乗せされているのかも知れない。

まあ、単身赴任者や観光客を相手にしているので、それなりの商売の仕方をされているのだろうと軽い失意を覚えながら店を出た。
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郷土料理 てれすこ 郷土料理 / 松江駅
夜総合点★★★☆☆ 3.0

2010年12月16日 (木)

晩秋山陰流転旅(6)

三日目。
【三瓶温泉湯元旅館】
紅葉のアーケードを抜けてたどり着いたこちらは噂通りのドバドバ湯で赤褐色の湯が浴槽でぐらぐらと波立っていた。湯はぬるいがそれがまたたゆたうには好都合で、耳元に転がり込んでくる水音も心地よく、眼前に広がる紅葉の景色と相まって幸福感に包まれての入浴となった。混まない時期にゆったりと浸かるには申し分ない湯だと思う。
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【きっ川】
宿の朝飯を抑え気味にして11:00に入店。さすがに誰もいなかったが、昼時が近付くにつれどんどん席が埋まっていったので、やはり根強い人気があるのだろう。さっそく名物のジンギスカンを頼む。
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二人前とは思えない量の生ラムがどさっと運ばれてきたが、これだけの量がどこにと思うくらいあっけなく胃の腑におさまった。肉の質が良いのもあるが、にんにくのエッジが利いたタレが食欲中枢を絶え間なく刺激するシロモノで焼きはじめたら最後、食べることに夢中になってしまう。結局二人で三人前平らげたが、肉は都合600g弱は食べたのではないか。Dscn1561_2

加えて名物というオムライスも頼んだが、これまた香ばしい飯の炒め具合といい、鶏と玉葱だけというシンプルな具材といい、好みにズバッとハマって苦も無く食べきることが出来た。米のふかふかとした風合いからインディカ米を混ぜているように思われたが、そうだとすれば念の入ったことで、鄙にもまれなという他ない。
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昭和の風情が色濃いところも一味添えたのかもしれないが、個人的には非常に満足して店を後にした。

きっ川 ジンギスカン / 出雲市)
昼総合点★★★★ 4.0

2010年12月10日 (金)

晩秋山陰流転旅(3)

【おかや】
川沿いの深い夕闇を抜けて、踏切の音が聞こえる交差点を渡ると「おかや」があった。何年か前、山陰旅行を計画した時に宍道湖七珍を調べていて行き当たったのがこちらのHPだった。地の素材の特徴などを丁寧に説明されていたので、きっと行き届いた料理が味わえるだろうと期待して伺ったが、素晴らしい店だった。

予約時に甘鯛の押し寿司が食べたい旨を伝え、これを入れて地のものを中心に5,000円のコースに仕立ててもらった。以下献立。
・卯の花
・造り(間八・白いか・金時鯛)
・たこと葱のぬた和え
・出雲そば
・連子鯛揚おろし煮
・香箱蟹
・島根和牛の石焼
・しじみ汁
・甘鯛押し寿司
・柿牛乳羹、干し柿、メロン

鯛の持つ香気と平目のねっとりした身の具合が同時に楽しめる金時鯛、白いかにさし色と酸味のアクセントを与えるザクロのあしらい、蕎麦とともに出された蕎麦湯のたまらない香ばしさ等々、一皿ごとに新鮮さや驚きがあり皿が運ばれるにつれ、気持ちが昂ぶる。

特に良かったのは連子鯛の揚げおろし煮と甘鯛の押し寿司。前者は丁寧に粉をまぶして丸一匹揚げられた鯛にかぐわしい十六島のりと出汁がかけまわされ供される。揚げた身の香ばしさとのりの香りを上手に出汁がまとめ上げ、加えて大根おろしが後口をさっぱりさせるので、食べても食べても食べ飽きないというのが凄かった。

甘鯛は塩っ気がぴたりと決まったねっとりとした身と甘酸っぱい寿司飯が口の中で渾然となると旨味が強く感じられ、かみ締めるごとに唾が溢れてくる。加えて皮身に潜んでいたほのかな脂が後追いで舌に煌めくので、もはや悶絶するしかない。

期待してハードルが高まっていたが軽々と飛び越えられて、一通り食べ終えた後、満腹感とともに実に爽快な気分になった。これで個室代もサービス料も取られず、5,000円きっちりの勘定というのは驚きで、ただもう頭が下がるばかりだ。山陰に行く際には無理してでも平田に宿をとって、また「おかや」で存分に地の食材を堪能したいと思う。Dscn1445 Dscn1447 Dscn1457 Dscn1460

味処おかや 魚介・海鮮料理 / 雲州平田駅
夜総合点★★★★ 4.5

2010年10月25日 (月)

いわきで愛馬に会う旅(3)

【肴】
直球すぎる店名に一抹の不安を感じたが、終わってみれば杞憂もいいところ。豊かな海に裏打ちされた旨い肴の数々にすっかり虜になってしまった。
まずはほや酢。この威風堂々の様。鮮やかな橙色。ため息が出る。肉厚な身を口に入れると磯を感じさせる薫りと海のエキスの濃密が殺到してくる。これを田酒のぬる燗で流し込むと、いやはやもう・・・言葉が出ない。Photo_4

続いて刺盛。鯵も平目も鯛も味わいの輪郭がはっきりしていて、ことさらコク深い。ピントがぴったり決まっている感じ。普段食べている魚とは別格の旨さ。
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続いてメヒカリの唐揚。正直B級グルメブームに乗って無理やり名物として売り出しているのだろうと思っていた。が、しかし。周りのカリッとした香ばしさとふかふかと淡雪のように溶けていく身の味わいのギャップに完全にやられた。ビールが止まらない。
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すっかり骨抜きにされて店を出ると力強く筆で大書された「肴」の看板が。これだけのものを出せば、これだけ自信のある看板にもなるだろう。素材重視の魚好きならば必ず気に入る名店だと思う。
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翌日は早起きして磐越東線で郡山へ向かい、三万石本店で「偽阿闍梨餅」ともいわれる三千里(個人的には本家よりおいしいと思う)を買い、妻が一押しの白河ラーメンを食べに新白河へ。

【せきた】
新白河駅の目の前。ゆえに観光客向けかと思いきや、そもそも観光客自体が少なく、主としてWINS新白河に来る地元客を相手にして営業している。だからなのかどこかまったりとした雰囲気に覆われていて、なんだかほっと落ち着く。

まずビールを頼んだのだが、なんと突き出しにスープ作りで使った鶏がらが一羽ボンッと出てきた。自分史上、もっとも豪気な突き出し。これがまた出汁を含んだ身で旨い。
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ラーメンは「正宗醤油拉麺」ともいうべきもので、なると・ほうれんそう・チャーシュー・海苔・メンマが鶏と醤油の香り高いスープの上にずらりと並んでいて壮観。かすかな醤油のとがりを感じるスープがまた良く、燻香をまとったチャーシューがさらなる食欲をかき立てる。縮れ麺の歯ごたえとのど越しも申し分なく、大満足の一杯だった。東北方面に出掛けた際には途中下車しても楽しみたい店。
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一泊二日で回った割にはなかなか楽しめた。またクルーズに、肴に、せきたに会いに行きたいと思う。

手打ち中華 せきた ラーメン / 新白河駅
昼総合点★★★★ 4.0

魚介・海鮮料理 / いわき駅
夜総合点★★★★ 4.0

2010年10月23日 (土)

いわきで愛馬に会う旅(2)

牧場見学の後は一路四ッ倉漁港へ。ほっき貝が旬とのことでわんさか水揚げされており、大きなやつを買って帰る。軽くあぶって食べると抜群に旨かった。
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近くの食事処「和」で海鮮丼。名物のほっきが入っておらず、サーモン・たこ・こはだ・卵焼きは既製品だろう。地の魚を味わいたかっただけに少し残念。まあ1000円で食べられるのだから文句は言えない。
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観光の目玉施設「ら・らみゅう」と「アクアマリンふくしま」も今ひとつ・・・早々にいわき駅近くの宿に到着し、もうひとつの旅の目的「肴」を目指す。

お食事酒処和 魚介・海鮮料理 / 四ツ倉駅
昼総合点★★★☆☆ 3.0

2010年7月15日 (木)

蔦・古遠部温泉湯浸記(5)

蔦温泉の行き帰りに立ち寄った弘前の店々。

【マル真】
弘前ラーメンというのがあることが調べてわかった。にぼしをベースにしたあっさりとした醤油ラーメンだという。有名なのは「たかはし」と「マル真」だそうだが、前者はごてっとした新感覚の店らしく、それはちょっと・・・と思い、こちらへ。

細い路地を入ってすぐの店には駐車場らしいものがなく、しばらくうろうろしていたが、運よく店前の1台が出たのでそこに滑り込む。注文したのは中華そば細麺の大盛。細麺というのはスープの染みがゆるくて味がしゃばくなりがちだが、こまかく縮れた麺にしっかりスープが絡んできてそういう不具合はない。またこのスープが独特のベクトルを持っていて、鶏がらでもあるような、豚骨でもあるような、煮干しでもあるような非常に多面的な味わいでたいへんに美味しかった。Dscn1223

【ブーランジェリー・フォー】
パン好きの家人のオーダーで訪問。予想外と言っては失礼だが、大変に美味しいパンが揃っていて嬉しくなった。店一押しの胡桃パイは甘さと香ばしさのキーが一段高く、このたっぷり感が旨さに拍車をかける。なんとなくパリの街角で売っていそうな雰囲気。アップルの入ったデニッシュも秀逸だった。林檎の甘酸っぱさの輪郭がはっきりしていて、これにバターの香りがふんわりと香り、食べる前から唾があふれた。また日が経ってもしっとりとしたデニッシュの食感が保たれたのも、しっかりとした造りによるものと思われる。Dscn1239

【やまや】
マル真が大変美味しかったので、更なる弘前ラーメンの世界を知るべく訪問。篤実そうなご主人が一人で切り盛りしている小さな店。目印というミシン屋の看板がなければ見つけるのは難しかった。まず500円という価格でチャーシューが5枚も載ってきたのに驚いた。ひっそりと豪気な感じが好ましい。

スープはマル真よりコクが一段浅いように感じたが、逆にくどさは一切感じず、優しい風味が個人的には好みと合った。麺もふんわりと柔らかい具合で、濃い味のスープでは力量不足となるが、ここのスープの雰囲気とうまく調和が取れているように感じた。ガツッとしたものを求める人には物足りないかもしれないが、ほっと一杯という気持ちでいけば満足すると思う。Dscn1256
【虹のマート】
隣のヨーカドーを覗いたが活気を感じられず、メインの買い出しはこちらで。個人店舗が軒を連ね丸のままの魚が平置きされていて、市場の雰囲気を感じながら買い物ができる。格安の殻付帆立(醤油バターがたまらなかった・・・)、ざる売りの活シャコ、開き用にさばいてもらったほっけなど北の海の幸が手に入れられて満足。名物のイカメンチも頂いたが、これは実質お好み焼きの生地を揚げたものだったのでソースが欲しいところだった。Dscn1257
【マタニ】
予想以上の混雑に驚く。地元の方に愛されている具合が判った。名物のソルトロールは時間が合わず(15時に焼き上がるらしい)、ガトー・オ・ノアを購入。ビスケットに近い硬めの生地と胡桃のカラメルヌガーのほろ苦さが良く、古風なフランス菓子の王道といった感じ。
【亀屋革具店】
「うちの製品の悪いところはなかなか壊れないところ」というウィットの効いた職人さんの一言に惹かれ訪問。馬具というマーケットが消えてしまった中、確かな腕で鮮やかな色づかいのカバンや小物を作り、時代に合わせた進化をしている所に敬意を感ずる。この動きが止まらないようにと思い、微力ながらパスケースを購入。亀をモチーフにした押型が愛らしい。Dscn1343
【みかみ工芸】
あけびや山ブドウの蔓を編みこんだ手提げカバンを販売する店。民藝の精神を継承しつつも、布の内張りをして使い勝手にも配慮するなど時代に合わせた進化をとげている所が魅力だ。しっかりとした造りなので、数十年使い込むことができるという。実際50年物を見せていただいたが、底光りする焦茶の風合いは古民家の梁を思わせる逸品で思わず息を呑んだ。家人が小さめの手提げを購入して、この夏は素晴らしい活躍を見せている。成長していく姿が楽しみだ。

中華そば マル真 ラーメン / 撫牛子駅中央弘前駅弘前駅
昼総合点★★★★ 4.0

BOULANGERIE Four パン / 中央弘前駅弘前駅
昼総合点★★★☆☆ 3.5

2010年6月17日 (木)

蔦・古遠部温泉湯浸記(2)

【石田バラ園】
季節限定で開放される市営のバラ園。秋田犬会館のすぐ隣ということもあって寄ってみたが、様々な種類のバラの形・色・香りを楽しめて想像以上に楽しめた。売店で売っていたバラのシャーベットがさっぱりとしつつ高貴な香りを放つ逸品で、これはまた食べてみたい。Dscn1180 Dscn1182

【芝谷地湿原】
幹線道路に面していてパッと見には国の天然記念物指定地域とは思えない。しかし、湿地を囲む小道を歩いているとその実力を感じることができた。特にトンボの種類がすごい。見たことのない美しいトンボがそれこそワラワラと飛んでいて、自然が生み出した美しい色合いにしばし見とれる。昆虫採集をする人の気持ちが少しわかった。Dscn1196_2 Dscn1199_2

【長走風穴】
外気温は30度を超えていたが、風穴からは5度の空気が噴き出していて涼しいを通り超えて寒い。洞の入口には温度差で靄が。この冷気があって、風穴周辺には高山植物が花を咲かすそうだが、流石に季節が過ぎていたようでそちらは楽しめなかった。Dscn1203_2

【花善】
西が折尾のかしわめしなら、東は大館の鳥めしといわれるくらい駅弁界では有名な花善。駅前にどんと店舗を構えているが、弁当は控えめな入口から入って調理場に直結している窓口で買う。おかずに手をかけているだけあって見栄えのする弁当で食欲をそそる。甘めの勝ったご飯が鶏の出汁と相まって大変旨い。鶏肉はしっとりとした食感を失っておらず、もみじにかたどられた麩が興趣を添えて満足感を高めてくれる。これからは駅弁大会で探しては買い求めることとしたい。Dscn1200_2

花善 鳥料理 / 大館駅
昼総合点★★★☆☆ 3.5

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