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2016年7月11日 (月)

ささま

昨年ぐらいから和菓子に惑溺し始めていて、図書館で本を借りてきて季節ごとに茶会で出される上生菓子の写真を愛でては嘆息していたが、その内「これは・・・」と思う菓子がいずれも「ささま」という店で作られていることに気づいた。店は駿河台下にあるというが、見当がつかない。偶々神保町シアターに行った時に思い出して、交差点近辺を歩いていたらひっそりとした和の店構えが見えてきて、はたしてそれが「ささま」だった。

季節は師走にさしかかっており、生菓子は「冬菊」と「薄氷」を買ったのだが、そのいずれもが精妙な美しさを湛えていていて「ふうむ・・・」とやはり嘆息が洩れた。

「薄氷」は個人的に思い出深い円山応挙の「氷図」に着想を得たであろうと推察されて、尚の事気持ちが昂った。味わいも甘みが軽やかで、丁寧に低温で淹れた緑茶の旨味と反響し合って大変おいしいものだった。
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↓こちらが応挙の氷図(ネットから引用)
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なかなか行く機会がないが、東京にあってこれだけの上生菓子を手に入れられる店はそうはないと思われるので、機会を見て足を運びたいと思う。

御菓子処 さゝま和菓子 / 神保町駅新御茶ノ水駅小川町駅)  
昼総合点★★★☆☆ 3.8

2016年1月 9日 (土)

大森の晩杯屋

4年ほど前に初めて武蔵小山の店に行ったときは、その値付けにびっくりさせられたものだった。おまけにいずれもきちんとした肴ばかりだったからより一層驚かされた。以来、ちょっと飲もうというときには足を運んでいわゆるセンベロを楽しませてもらった。

そのうちに名があちこちに知れ渡って客が増え、店も大井町や中目黒に出来て古株のテキパキした店員が各地に散っていって、店の雰囲気が変わってしまった。団体で長居する客が増えてすっと入ることが難しくなったし、店員も殺到する客に忙殺されるからか、寡黙と横柄をはき違えた人が現れて居心地が良いとは言えない時も増えた。

どうなることか・・・と思っていたが、ここにきて店を大きくしたり座れる店にしたりと試行錯誤されているようで、先頃開店したこの大森東口本店ではなんとタッチパネルで注文できるようになった。確かに殺気立った店員に注文を入れるのも一苦労という部分はあったし、何より店員が広い店内で注文を聞きに行く負荷も大きく、なかなか考えたものだナと思わされた。

早い時間ならゆったりと座って格安の肴をアテにのんびり飲める・・・という稀有な体験が出来るから、競馬や競艇帰りの客にかぎつけられる迄のしばらくの間、出来るだけ楽しみたいと思う。
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座れる晩杯屋 大森東口本店居酒屋 / 大森駅大森海岸駅
夜総合点★★★☆☆ 3.7

2015年11月22日 (日)

立冬閑寂美濃近江7:中津川の店々

【すや】
その昔は「酢」を扱う店だったから「すや」なのそうだが、店構えが大層立派で和菓子屋には見えない。中に入ると日本家屋特有の薄暗さがあり、ひっそりとしていて老舗感が漂っていた。そのほの暗いところをこざっぱりとした店員が行き来していて、声をかけると小さな声でひそひそと注文を受け、奥に行って品を持ってくる。この密やかさがなんだか心地よく、恭しい挙措がこちらの心をくすぐる。

前夜「長多喜」で川上屋のものをご馳走になったのだが、それよりもやや粗い感じで鄙の素朴さがある。個人的にはこちらの方が中津川らしくて気に入った。
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【佐和家】
長多喜の女中さんに勧められてこの地方独特の菓子であるという「からすみ」を買いに行く。店はとても小体で、からすみが数種と栗粉餅が並んでいるばかりだった。少し迷ったがよもぎのからすみと栗粉餅を買ってみる。

からすみは餅よりもねっちりとしていて、ういろうほど柔らかくない感じ。不思議なことに香ばしさと脂っ気を感じたが、なにか木の実を混ぜてあるのだろうか。目立った味ではないが不思議と後を引く一品で、固くなってから炙っても楽しめた。栗粉餅はたしかに栗が粉末状になっていて、きなこよりあっさりしていて口どけが良く、これもなかなか楽しめた。
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【二葉軒】
中津川でしか手に入らないものは何かないか・・・と調べていてこちらの店に辿り着いた。店はなんと酒蒸し饅頭しかなく、それも地元の方々が大量に買い付けていくので午前中にはなくなってしまうのが常だという。前日に10個取り置きしてもらうよう電話を入れておき、昼前に店に行くと確かに残った折詰は数個だった。

買いたての時は少し温かい程度の状況で、早く食べてしまった方がいいだろうと思い、名古屋へ向かう電車でむしゃりとやってみると、ごくごく普通の饅頭で少しがっかりした。しかし、帰京後自宅で蒸し直したところ、生地のふっくら感が復活しあっさりと滑らかな漉し餡との相性がとてもいい。これなら人気があるのも納得だ。出来れば朝早く行って蒸籠からふかしたてのものを手に入れればその真味が堪能できるだろう。
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【平和軒】
駅前食堂を思わせる古風な店構えだが、ショーケースのサンプルたちは色褪せておらず、ドアを入ると「いらっしゃいませ」とはつらつとした声がすぐさま聞こえてくる。店内は清潔で、席に着くとすぐにお茶が急須ごと出てくる。とても行き届いていて、商売を楽しんでいる雰囲気が伝わってくる。草臥れた感じがない。

かつ丼が支持されているようだが、夜が早い予定だったのでラーメンをお願いする。肉の仕入れがいいのか、ラーメンのチャーシューはロースとバラ肉の二種が乗っていて、少し得した気分になる。あっさりとしたスープは昔気質を感じさせるこの店らしく、やや柔らかい麺と合っていた。食べ終えてほっとするような穏やかな一杯だった。
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今回の旅は深まる秋の静けさが感じられる旅となった。今度は米原の伊吹山ハイキングも取り入れて、同じルートを辿ってみたいと思う。
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多治見の永保寺で見かけた山茶花

栗きんとん本家 すや 本店和菓子 / 中津川駅
昼総合点★★★☆☆ 3.7

伝統銘菓 佐和家和菓子 / 中津川駅
昼総合点★★★☆☆ 3.4

二葉軒和菓子 / 中津川駅
昼総合点★★★☆☆ 3.5

平和定食・食堂 / 中津川駅
昼総合点★★★☆☆ 3.5

2015年11月17日 (火)

立冬閑寂美濃近江6:長多喜の夕食

夜になり夕餉の時を迎える。「山居し客ありて馳走す」、そんな宿の有り様を思わせる献立で、もてなされた充足感に満ちた。

秋の山里を思わせる柿の白和えと松茸の土瓶蒸しで始まり、次いで出された栗饅頭錦秋餡は眼前に広がる紅葉の景色が椀に盛られたような色合いで大変美しい。ほくほくして甘やかなこの栗は宿の庭で取れたものだそうで、これに勝る馳走はそうないだろう。
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吹き寄せ八寸はいがぐりや柿の実の見立てをあしらいつつ、地の茸であるごんすけや蝗佃煮など珍味佳肴が盛られて、軽い酸が心地よい地酒の「鯨波」が進む。

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焼物では鰆の西京焼の肉厚なことと見事な塩梅に感嘆し、また、松茸奉書焼から立ち上るかぐわしき香気に陶然となる。
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自然薯をかけまわした蕎麦は、こく深いとろろが香り高い蕎麦を引き立てていて実に旨い。
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〆には土鍋で炊かれた本舞茸ご飯が供され、その歯応えは新鮮な驚きだった。初めて食べた本舞茸の風味を忘れまいと必死だったので、写真は取り忘れ。

デザートの洋梨のコンポートも申し分なく見事な終宴。
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宿の近隣でとれた山里の幸をふんだんに盛り込んだくずし懐石は、鄙の豊穣を存分に堪能させるもので滞在の余韻を何層倍にもしてくれた。
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夜がらす山荘 長多喜旅館 / 中津川駅
夜総合点★★★★ 4.0

2015年11月12日 (木)

立冬閑寂美濃近江3:信濃屋・湖北のおはなし

余呉から米原に出て、一日一本だけ大阪から長野に向かう特急しなのに乗って多治見へ行く。このしなのは昼間特急列車としては最長距離を走るということだが、席はかなり混み合っていて名古屋からは立ち乗りの客も現れたから、需要は底堅いのだろう。
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米原から大垣までの間は里山の気配が残っていて、車窓を眺めていて飽きることがない。やがて濃尾平野の街々を通り名古屋を経て多治見が近づくと、山と川が迫って来て「木曽路はすべて山だった」というの一節が脳裏に浮かぶ。こちらも旅情をかきたてる景色で、乗り換えなしでこの二つを楽しめたのは何だか得した気分になった。

以前中津川に行った時に心残りだったのは「多治見にすごいうどんがあるらしい」との情報を耳にしていながら足を運べなかったことで、今回十年来の宿願が叶うことになった。その店信濃屋は、ごく古めかしい、しかし使い込まれた風格を感じさせる店構えが好ましい。
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入ると三和土のテーブル席の奥に二間座敷があり、そこに座って名物の「ころうどん」をお願いする。それと知られた名店ではあるものの、店員の方は腰の低い細やかな対応をしてくれて、これなら味も間違いないだろうと期待が高まる。

ほどなく供されたころうどんは、簡素な見た目であるが麺の具合が異次元のもので、麺の肌はつるりとしているが外側部分はふわふわ、噛み締めると芯奥はむにゅりと心地よい歯応え。この多面的な舌触りと歯応えがいい。鰹が効いた出汁は甘めであるが、いい具合に外側のふわふわ部分に染みていて、振りかけられた胡麻の香ばしさも相まってなるほどうまい。小ぶりな丼でもあり、あっという間に平らげてしまった。コシ至上主義の家人の評価は今一つだったが、個人的には特徴的な麺の具合を体験できてとても満足した。
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ころうどんだけでは足りないと見込んで、米原駅で予約しておいた名物駅弁「湖北のおはなし」を買っておいたので、目指す永法寺に隣接する虎渓公園で包みを開ける。
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秋らしい栗おこわ、湖の幸アミエビの佃煮、色鮮やかな赤かぶ漬、出汁をしっかり含んだ出汁巻。いずれもきちんと抜かりなく拵えてあることが判る滋味豊かな品々で、やや高めの値段設定ながら食べてみればたちどころにファンになってしまうのも判る。多彩な惣菜の協奏を楽しみたい向きにはうってつけの弁当だと思う。

信濃屋うどん / 多治見駅
昼総合点★★★☆☆ 3.7

井筒屋 在来線ホーム売店うどん / 米原駅
昼総合点★★★☆☆ 3.6

2015年11月11日 (水)

立冬閑寂美濃近江2:民宿みずうみ

民宿みずうみの客室は二階に二部屋しかないから静かに過ごせる。今回の滞在では隣室に客が居たけれども、部屋の間に納戸があるおかげもあって、まったく物音を聞くことが無かった。おまけに広くて綺麗なトイレと風呂が部屋についていて、設備だけでいえば旅館と遜色がない。
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部屋には炬燵があり、久々にその魔力に囚われて少しうたた寝したところで夕食時になり、階下の食堂へ向かう。階段を下りざま夕餉のかおりが鼻をかすめて「おっ、鴨鍋だな」とにやつくと、家人は「意地汚いナ」と苦笑した。

食卓には捌きたてと見えるぬれぬれとした深紅の鴨の身が大輪を咲かせていた。
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この身を骨も入れてとった出汁に数度くぐらせて、もみじおろしとポン酢で食べる趣向だが、普段食べる合鴨に比べて身質が柔らかく、脂の消え様も良くて全体にすっきりした味わい。しかし、その風味の余韻は格別で、特に葱と一緒に食べるとそれが倍加されて、「鴨葱」の真の意味を知ることとなった。

また骨周りの肉を削ぎ、血や軟骨などと叩いてつくったつくねは、鴨の鴨らしい高貴な野趣が凝縮していて、遠く大陸から渡ってきた命を頂いていることをまざまざと感じた。

脇を固める鯉の刺身は寒くなって味が乗り始めており、艶やかな身はひたひたと舌に絡みついてなんとも旨く、地元の酒である「七本槍」のすっきりとした吞み口ともよく合う。多度の大黒屋もそうだが、これだけ旨い鯉だとごまかす必要がないので、酢味噌ではなくやはり醤油で食べた方がいい。
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鯉は煮付でも出てきたが、甘さを抑えて身をしっとりと仕上げてあってこれも旨い。甲信越の旅館で出る甘ったるいのとは大違いで、鯉の持ち味を上手に生かして身質の細やかさや肝の歯応えが充分に感じられて、甚く感服した。

湖の幸を期待して足を運んだのだが、期待以上の味に出会えて大いに満足した滞在だった。人当たりの良い女将さんは「もう年なんで辞めたいけど、常連さんが辞めさせてくれない」と仰っていたが、お身体を大事にしていただき、もう少し続けていただければありがたく思う。

翌朝、再び駅まで送ってもらい、その道すがらに天女の羽衣伝説が残る松を通り、ひこばえを啄む鴨の群れが飛び立つ様を見て、余呉を去った。

あるような無いような、ひっそりと美しい湖の姿が遠くなっていくのを見るのは少し切なかった。山口瞳が全国の湖沼を巡ったのは、この気持ちを埋め合わせたいという一心ではなかったかと思う。そして、それは永遠に埋め合わされないことを、きっと知っただろう。
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みずうみ旅館 / 余呉駅
夜総合点★★★☆☆ 3.9

2015年10月10日 (土)

たる松

樽酒を初めて呑んだのは多分、大学の時分にバイト代を握りしめて浅草の並木藪に行って、想定外の値の高さに目玉が飛び出るかと思って食べた鴨南蛮の時だろうと思う。蕎麦屋で二千円以上使うというのは貧乏学生にとっては衝撃だったが、杉の薫香をまとった菊正宗の馨しき風味もまた衝撃だった。

それから銀座の鉢巻岡田や浅草の松風、名古屋の大甚でヒネたものや清々しいものを飲んでは「日本は森の国なのだナ」と思ったりしてきたが、不惑を越えてその旨さを知った剣菱の樽酒を飲ませる店は東京ではなかなか見つからず煩悶していた。

しかし知人が紹介してくれたこちらの店に堂々たる菰樽が鎮座していて、江戸の頃から稀代の銘酒として珍重された伝統を今に伝えていて頼もしい。やはり持つべきものは友だナと思わされた。
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この店の樽酒の良いところは杉の薫りがきつくなり過ぎないよう、ある程度の時間が経過したものは一升瓶に移し替えておいてくれることだ。樽からとぽとぽと注がれるのも酒徒にとっては垂涎ものだが、如何せん樽に置いておき過ぎると薫りがつきすぎて呑み進めるうちにまどろっこしくなる。そこのところを店側で心得ていて、心地よい樽香の塩梅になったところで瓶に移し替えているので、清々しさを感じる程度の薫りのものがいつでも楽しめて心強い。
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まぐろブツやらほうれん草の浸しなどさっぱりとした肴で樽酒を飲むと、酒の薫香が肴の風味を一段増してくれて誠に結構な具合になり、穏やかに酔いが回る心地よさも感じられる。特に入梅の頃から秋の彼岸頃までは、杉の爽味が殊更味わえるから、その頃に上野界隈に足を運んだならこちらに立ち寄ることをお勧めしたい。

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全国銘酒 たる松 本店日本酒 / 御徒町駅上野御徒町駅上野広小路駅
夜総合点★★★☆☆ 3.5

2015年10月 1日 (木)

しろたや・トランジット

【しろたや】
昨年大阪で串カツを食べてからすっかりファンになった。この1-2年チェーン店を中心に東京でも串カツの店が多くなってきたが、相応の店を見つけるのはなかなか難しい。大井町では踏切向こうの「あげあげ」で立ち食いを食べていたのだがやっぱり少し違っていて、こちらに足を運んだら細かなパン粉のさくっとしたあの串カツが食べられて「これはありがたい店が出来たな」と喜んだ。

串のサイズも値段もまずまずで納得のものだったが、残念なのは日によって揚げ手が変わるのか、安定感に欠けるきらいがある。最初の訪問時は納得の揚げ具合だったが、その後三度足を運んだものの、油切れが今一つで軽やかさが失われていた。この部分が解消されれば足しげく通うようになると思う。

【トランジット】
駅徒歩0分、この店が入る踏切沿いの古めかしい建物には既に閉店しただろう「スナックフォックス」と掲げられていて、「なるほどここは稲荷通りだからか・・・」と思いながら階段を上がって行くと、店内はカウンター10席ほどながら思いのほか広く、少しがらんどうにも感じる。

席についてメニューを見て注文すると「クラフトビール、ご存知ですか?」と問われる。不案内であると伝えると「あ、はい」と言われて注文の品を注いでくれたが、ひどくよそよそしい。続いて「どうしてこの店へ?」と問われ、素直に「小腹を満たして、もう一杯だけ飲もうと思って・・・」というと「フフ・・・」と軽くあしらわれてしまった。

客はカウンターにスマホを置いてタップしてはにやにやしていたり、カウンター席の端と端の客が大阪のクラフトビールの店の話をこちらの頭上を介して大声でやり取りしているが、店主が注意する様子もない。

なるほど、ここはそういう店らしい。クラフトビールを偏愛し、店主からこちらの品定めをされても気にならない胆力が必要なのだ。閉鎖的ながら、その輪に入る努力をすれば居心地がよくなる店なのかも知れない。その努力を惜しむ己の怠惰な性情を恨むばかりである。

人によっては乗り継ぎがてら寄る店かもしれないが、チョコ味やらフルーツ味のビールなど興味のない私としては通過するほかない。先日まで階段下の当店の看板は蹴られて穴が開いていたが、さもありなんと思料する次第。

串カツ しろたや 大井町店串揚げ / 大井町駅鮫洲駅青物横丁駅
夜総合点★★★☆☆ 3.2

クラフトビア&ウィスキーバー トランジットビアバー / 旗の台駅長原駅荏原町駅
夜総合点★★☆☆☆ 2.8

2015年9月10日 (木)

京急沿線呑み上がり

小学校から付き合いのある友人と生まれ故郷である京急沿線を北に呑み上がるというのをやった。
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横須賀中央に15時に集合して「中央酒場」へ行き勢いをつけて、大人になるまで幾度となく通った杉田界隈を歩いた。駅前のパットパットゴルフ跡地は更地のまま、ななめ向かいにあった鶏のデリカ屋は姿がなく、しかし生まれて初めて行った歯医者は残っていて感激した。
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駅から農協の直売所に続くこの道沿いには不二家と乾物屋、角に魚屋があったが今はいずれもなくなっていた。
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ガンダムのプラモデルを行列して買った文具のアイザワも、ジャンプを立ち読みしたマツキ書店もなくなっていた。
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しかし、踏切を渡ったところにあるパンのカネキヤと並びの肉の石川は残っていたし、魚七フーズ近辺も懐かしい記憶のままだった。
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杉田では愛知屋酒店に行って角打ちをした。
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ここは缶詰や乾き物だけではなく、手作りのポテトサラダや枝豆、赤かぶ漬などの惣菜が揃っていて、角打ちならではのダンディズムには欠けるがその分家庭的な穏やかな空気が漂っていて、一見の我々でも苦にすることなく楽しめた。伺えばご主人は我々の小学校の先輩だとのことで、一気に親密度が高まった。

目の前の仕舞屋は昔真っ赤な「ホッピー」の提灯を掲げていて、それが私のホッピーの原初体験になる。
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国道に出て梅乃湯が変わらず煙突から煙を上げているのを満足げに見上げて
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野毛に向かい、クライスラー、ウミネコとはしごをし、都橋で行われていた「デート」のロケ現場で杏を見かけた頃には千鳥足。
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横浜西口の味珍で豚のテールを喰らってやかん焼酎を呷る頃には最早泥酔のていたらくと相成り、東急線で気づけば中目黒手前まで乗り過ごす始末。
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センチメンタルな旅は人をいつもより酔わすことを知った次第。

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↑日ノ出町のホームにて。見事なタイル画の三浦半島。

2015年9月 2日 (水)

旧交温浴大分路2:キッチンウィル

大分で夜飲むとなれば、関サバを中心とした豊後水道の海の幸を肴にというのが定石だろう。一方で山並も続く土地柄であり季節は夏だったから「天然鮎を楽しめるのではないか・・・」と思って調べたところ、ここキッチンウィルに辿り着いた。

ありがたいことに品書の写真をアップしている人がいて、これを見るに焼酎王国に統治されている九州にあっては日本酒の種類が豊富で、それに合いそうな肴も揃っているように見受けられた。スナックビルの半地下という立地、微妙な店名、中が全く垣間見えない店のドア・・・ハードルは高かったが、一見の我々でも寛いで大分の幸を存分に楽しむことが出来た。

刺身の盛り合わせでは関アジの身の歯応えと旨みの濃さが際立っていた。やはり名産のカボスを振りかけてやると一転さっぱりと清冽な身の具合が楽しめて、「あぁ、大分で飲んでいるのだナ」という悦びがしみじみとこみ上げてきて、なんとも幸せな気持ちになった。

大ぶりで立派な椎茸の肉詰めは食べ応えがあり、程よく味のしみたとこぶし煮はこの日初めて飲んで気に入った灘御影の酒「仙介」によく合った。独りで調理を切り盛りして忙しいご主人にも合間合間で土地の話も色々聞けたし、日本酒への強い思いも聞けたりして大いに満足して、この小さな日本酒公国を後にした。

なお、この日は生憎天然鮎の入荷が無かったのだが、またここに来る良い口実が出来た訳で、次の機会の楽しみが増え喜ばしい限りである。この店に出会えて、大分はとても良いところだとの意を強くした次第。

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(写真はネットから引用)

キッチン ウィル居酒屋 / 大分駅
夜総合点★★★☆☆ 3.8

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