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2019年7月25日 (木)

梅雨寒の食卓と京橋美々卯

川島雄三が贔屓にしていたと聞き及んで行きたいと思っていた京橋の「美々卯」。界隈には往時日活も大映も本社を置いていたから、きっと川島は給金が出たら会計係から現金を鷲掴みにしてすぐそばの「美々卯」で腹ごしらえをしてから、銀座の綺麗どころが揃ったクラブへ繰り出してしこたま飲むなんてことをしていたのだろうな・・・と夢想したが、ここの美々卯は70年代に入ってから出来たそうで、彼は既に彼岸の人となっていたから行きつけにしたのは関西にシャシンを撮りに行った際に立ち寄っただろう本店の方らしい。

梅雨寒が続き、よく覗いているブログの方が夏限定の鱧しゃぶすきを堪能しているのを見て、今こそと思い立って重厚な店の門をくぐる。勝手にお座敷が多いのかと思ったら半個室のテーブル席がほとんどで、来店客の年齢層から車椅子でも楽に入退店できるように改築された模様。ここにも我が国の老いの影を見る思いがした。
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予約の時に「一人前は鱧しゃぶすき、もう一人前はうどんすき」とお願いし、まずは出汁がたっぷり出る鱧しゃぶすきから始める。骨の炙ったもので風味付けをするあたりの演出が心憎い。
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脂っ気はあるものの、あくまでふわふわとした鱧にはやはり薄口の出汁がよく合うし、鱧を出汁で振っている内に表面に浮かんでくる脂がキラキラ黄金色に輝いて美しかった。ここに通常のうどんすきを入れて食べたが、ほんのり鱧の脂が回って絶妙のコクを与えているので実に美味しい。

それに出汁味に飽きないように添えられた粉山椒がまた鮮烈な香りで実にいい。あまりに気に入って帰りに土産として買ってかえってしまったほど。
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突き出しも夏らしいものだったし、刺身も手抜かりなく、全体に調子の整った味でとても満足した。
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その後も梅雨寒は続き、ジメジメと日照不足で気が塞いでしまったので、湿気払いに鰻を買ってきて早めの丑の日を自宅で開催。例によって戸越銀座の双川で蒲焼を買ってくる。
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流石に一串1,400円からとなっていたが、今は店で旨いうなぎを喰おうとすれば、四~五千円は覚悟しなければならないから随分安く済んで有難い限り。

これも双川で買ってきた立派な北海道産の土用蜆は椀にして、
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自家製白瓜と茄子の糠漬けも艶があって美しく、なかなかの膳に仕上がった。
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それでも中々梅雨は開けず閉口したが、再度鱧にご登板願って再々の湿気払い。今は鱧の骨切りしたものが業務用にパック詰めされて出荷されているようで、近所の魚屋でそれを買えたし東京でも手に入りやすくなった。玉子豆腐と冬瓜をあしらった椀は上品に仕上がって、これも梅雨の鬱陶しさを薙ぎ払うのに最適な菊正宗の樽酒ともよく合って美味しい。
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鰻の時のタレを残しておいたので、塗り付けて照焼にしたらまずまずの仕上がりで美味しかった。
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蛤は霞煮にし、豊潤な旨味を堪能。
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止めに土用丑の日には穴子を買ってきて煮穴子にして食べたら、身質が滑らかでほんのりとした脂っ気が乗っていて、上品な美味しさ。やっぱり関東では鱧ではなくて穴子だなと思わされた。いずれにしろ、記録的な梅雨寒をにょろにょろする奴らのお陰で乗り切れたのは有難い限り。

2019年3月29日 (金)

東京から18きっぷで行く日帰り旅:春光散々朦朧房総(下)

内房線を北上する。時々チラチラ見える内房の海は優しげな表情で、行こうと思っている大貫の海もそうであってほしいと願う。
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1時間ほどで駅に着くと、いかにも昔風の駅舎で嬉しくなる。
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ここから南に15分ほど歩くと大貫海岸に到着。
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季節にキス釣りでも・・・と思っている地で、宿の候補であるさざ波館と目の前の釣具屋の様子を覗いてから砂浜に出る。
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外房とは一線を画す嫋やかな波の音が草臥れ果てた脳と身体に優しい波動を送って、身をゆだねると砂浜と同化してしまいそうだったから、それを避けるべく突堤に向かい尖端で胡坐をかいてただただ霞む春の海を眺める。
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するとこんどはくぐもった海にぐちゃぐちゃの脳と身体を預けてしまいたい欲求がさざ波のようにひいては返すので、念の為突堤のコンクリートに爪を立てておく。そんな気を紛らわそうと、千倉の小間惣で購入した菓子折を開いて、おはぎをパクつく。海沿いで食べたからだけではなく、餡にしっかり塩気が施されているようで、確かに海の街の餡の味がした。
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千倉ではくっきり晴れていた空は薄曇りになったが、ひねもすのたりのたりするには好都合で、海への同化欲が治まってからは呆けたように小波が寄せるのを眺めた。
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いい加減に飽きて駅に戻る道の途中では雲が重く垂れこめてきて、また頭のずぶずぶ感が昂進してきて難渋するが、大貫駅の線路わきの野の花が心を和ませてくれたのでどうにかやり過ごせた。
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また内房線を北上して木更津で乗り換え久留里を目指す。
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近々自らの誕生日を迎えるので、そのための主肴として名産のホンモロコとお気に入りの銘酒福祝を手に入れようという算段だったのだが、モロコを扱っていた魚屋が店を閉じてしまっていて調達は叶わなかった。隣の藤平酒造の直売所で聞いたら、少し前から休業状態とのことで残念。やむなくここで「福祝本醸造生槽口しぼり」を購入し、駅近くの観光案内所で和菓子用の黒文字のようじを買って駅へ行く。
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用事があっという間に済んでしまい、駅で30分以上向うに見える見事な白い木蓮を眺めては、偏頭痛の波を腹式呼吸で迎撃するも概ね劣勢でぐったりしてしまう。そんな状態だったので木更津から千葉に着いた際、京葉線のトラブルで隣の番線の列車に乗ることに心変わりして階段を下っていったら足を踏み外して、危うく派手に転倒するところだった。苦心惨憺の旅だったが、「さしたる目的がない旅に無理して出かけると碌なことにならない」という教訓を得ることは出来たので良しとする。

さて、数日後、自らの誕生を祝う膳を整えたが、先述の通り主肴と目していたホンモロコが不在であるのに加え、家人も遠来の先輩に誘われて呑み会に出かけてしまい、結果「独宴会」ということになった。それでも念を入れて買ってきた鰹の焼津造りや筍・蕗・湯葉・弾けたらこの炊いたのなど、春を感じる肴を揃えて買ってきた「福祝」を飲んだら、これがぴちぴちと新鮮極まりない佳酒で、旨くて旨くて盃をあげる手が止まることを知らない。
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そうしてそれが旨過ぎるがゆえに、どうしようもない寂寥感が押し寄せてきて処理に困る。これから先はこういう風なのかな・・・と思って蕗の薹の白和えを口に入れたら、いつにも増して苦みが強く感じられて閉口した。

2019年2月23日 (土)

東急バスで観梅温泉(下)

競艇場から大森に戻って、駅前から森07上池上循環に乗り、本日二軒目の観梅をすべく池上梅園へ向かう。バス停には親切にも「大坊前」で降りるように誘導しているので、その通りに下車して梅園へ。
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天気が良いからかデイサービスのお年寄りを載せたワゴン車が渋滞し、園内はそこから吐き出された車椅子のお年寄りで渋滞と、花の盛りらしい風景が展開していた。以前に訪れた時より綺麗に整備されていたが、梅自体は特に増えたわけでもないようで、さらっと園内を一周して切り上げる。
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ここから近い国道1号沿いの本門寺裏バス停へ行ったら、1時間に1本しか走っていない森01系統蒲田駅行きが来たのでこれに乗って一気に蒲田駅へ。池上駅経由で乗り継ぐことを覚悟していただけに、直通でスムーズに蒲田に着けたのはとてもラッキー。おまけに降車場所の目の前が目的の中華食材店「友誼商店」でこれまたついていた。
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ここはかなりの食材が揃っていて、間もなく底をつきそうな青麻椒があって嬉しい驚き。たっぷりサイズの麻辣醤がこれで300円だったので買って帰ったら、爪の垢ほどでも充分辛い逸品。流石四川製造。吉香居という泡菜の瓶詰で有名なメーカーのようだ。
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ここから西口に転じて「光屋」では贔屓の「瀧自慢」の滝水流の生酒を購入、
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その後一休みすべく気になっていた喫茶店「チェリー」へ。
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午後遅い時間だったが、食事をとる老夫婦や名物のホットケーキを頬張る学生のグループも居て盛況の店内。
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こちらはウィンナーコーヒーの甘いクリームを存分に堪能して疲れを癒し、再度駅前に戻って井03大井町行バスに乗り蓮沼駅へ。さらに疲れをほぐそうとはすぬま温泉へ足を運んだが、ここは改装以降地元の需要を掘り起こし過ぎたせいで大混雑していて、湯船で足を延ばせないような状況。
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それでも温めの炭酸泉にたぷたぷ浸かって幾らかHPを回復させ、また蓮沼駅から井03に乗って池上駅前へ。行きつけとなっている池上食堂でいつものようにカツ煮で一献すれば、小旅行の疲れもゆっくりほぐれて心地よく酩酊できることは約束されている。
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帰りがけ、武蔵小山の「井門」が閉まってしまった代替候補の「菜香楼」に立ち寄り、蒸しパンと肉まんを買って帰る。蒸しパンは目が粗く最初「ん?」と思ったが、癖なくやわらかな甘みが次第に広がってなかなか美味しい。
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肉まんも皮がふかふかで、餡もしっかりとした肉質を味わえるし、後味もくどくなくてとてもいい。これならばなかなかいけそうな予感がする。
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以上、8本のバスを乗り継いでの小旅行だったが、なかなか盛り沢山に楽しめた一日だった。
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2019年2月16日 (土)

岩塚製菓贔屓

一時購入頻度が上がった「黒豆せんべい」。煎餅は軽く、黒豆は香ばしく、塩加減も良くて後味もさっぱりとしているから、見かける度に手を伸ばしていた。
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難点なのは食べ過ぎると豆が多いせいか便秘気味になってしまう点。なので食べたらバナナとヨーグルトも一緒に補給するようにしたら、いくらか改善されるようになった。なんていう会社が作っているのかな・・・と裏面を見ると長岡に本社を構える岩塚製菓のものだった。


岩塚と言えば、「田舎のおかき」も熱烈に支持している商品で、昨今はこちらを買うことの方が多い。
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これまた軽い歯ざわりと、醤油過ぎずみりん過ぎない絶妙な味付けが心をとらえて離さない。元々は京都の「船はしや」の山椒あられの代替として、これに香港で買ってきた四川青山椒をたっぷりふりかけて食べていた。これがビールにも合う素晴らしい出来で、家人などは仕事で疲れた日のご褒美として愛用していて、たくさんまぶして食べることから青山椒が間もなく底をつこうとしている。

私はと言えば、青山椒を挽くのが面倒だからそのまま食べることも多いが、先だってこれも香港で買ってきた火鍋の素をちょいと乗せて食べてみたら、見事にスパイスが引き立つ味わいになって貪ってしまった。このおかきはシリーズ化されているが、是非山椒や胡椒を利かせた酒のつまみにもなる「麻椒味」の発売をしていただきたい。

2019年1月 1日 (火)

2019年のおせち料理

大人になったら行きつけの店でおせちを誂えてもらって楽しみたいという宿願が、学生の頃からあった。今年は平成最後の正月、三十年色々あったが自分たちなりに刻苦精励したとの思いがあり、その労りに宿願を叶えようと足繁く通っている「きよ友」さんで受け付けていたおせちを頼んでみることにした。

大晦日、前日から徹夜で仕込んでいたという重箱を持ち帰り、明けて元旦、期待に胸膨らませて包みをほどく。
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実りの象徴、稲穂が添えられた重箱を開けると、端正に調製された祝肴の数々が並んでまさに壮観。
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一の重は錦玉子・伊達巻・紅白蒲鉾・数の子・帆立旨煮・栗渋皮煮・鴨ロース・栗金団・田作・車海老旨煮・黒豆、二の重には鰆西京焼・鰊昆布巻・子持鮎甘露煮・酢蛸・菊花蕪・煮締(梅花人参・蓮根・八つ頭・牛蒡・椎茸・筍)。

いずれも初日の出の光で照り映えて実に旨そう。
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そして見栄えどおりにいずれも旨くて酒は進むし、思わず笑みはこぼれるしで素晴らしい新年の口開けとなった。特に子持鮎甘露煮、鴨ロースが酒に合い、煮締も筍のみずみずしさや八つ頭の滑らかな舌触りとこっくりとした味わいが格別で、用意していた澤屋まつもと守破離は夜には空いて、早々に剣菱の応援を得る始末。
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御値段二万円也と値は張るように思うが、素材と調理の確かさを考えれば十分に値打ちのあるもので、ワインの小瓶も箸も敷紙もついて至れり尽くせり。来年もなんらかの理由を作って頼むようにしたい。

自分では雑煮とかぶら寿司を作った。今年の雑煮は鶏ハムを自作して餅に載せるようにしてみたが、その方がおさまりが良くて見栄えがいい。
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かぶら寿司は初めて作ってみたが、皮をむいて漬け込んだことから乳酸菌が少なかったようでべったらっぽい出来に。塩鰤の代用で生ハムを挟んで食べたがこれは申し分なく代役を相勤めてくれた。取り合わせを考え付いた自分を褒めたいところ。
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菓子は花びら餅を初めて楽しんでみようと思い、御嶽山の「呂万寿」へ出かけて購入。求肥の出来が素晴らしく、ふわふわ具合が赤ん坊の肌を思わせて、なるほど常若を願う新年の菓子に相応しいものだった。
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他にも梅や鶴などを模った上生菓子も堪能して、いい正月を迎えることが出来た。ありがたい限りである。

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2018年11月16日 (金)

懐旧金沢シーサイド(下):杉田臨海緑地・中原亭・柴漁港の魚を味わう

並木北から南部市場までシーサイドラインに乗って行く。市場はすでに卸売機能は停止して、今は隣に大規模な産直棟を建てて地産地消の一大拠点に変貌を遂げる真っ最中。完成した暁にはぜひとも立ち寄ってみたい。
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市場を横目に杉田方面へ歩くと、子供の頃の主釣り場であった杉田川やそれに隣接する日飛、横浜マリーナが見えてきて懐かしさがこみ上げる。
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往時「マリーナ」と呼ばれた日飛前の空き地でアイナメやハゼ、回遊するシコイワシを釣っては楽しんでいたが、今は「杉田臨海緑地公園」として整備されていて随分と綺麗に様変わりしていた。
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釣りの方はあんまり芳しくないようだったが、家族連れが楽し気に釣りに興じている様子はいかにも平和な光景で心和む。沖合のテトラの堤防はまったく同じ姿のまま残っていて、丁度晩秋の頃湾内にちょい投げすると落ちハゼが入れ食いになったことがあって、友人たちと興奮しながら家路についたことが思い起こされた。

そんな甘い記憶もこの表札で一気に冷めた。皆大変な目に遭わされただろうな・・・
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新杉田まで歩き、古株のいわし料理乃津前を通過して
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目指すは中華の中原亭。
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勤め始めた頃、給料が出るとここに行って五目おこげをビールでやるのが楽しみだったのを思い出して寄ってみることにした。店は往年の街の食堂スタイルから、中華居酒屋スタイルに変貌していて昼はランチメニューしか頼めない仕様に変わっていた。あれれ、大丈夫かな・・・と不安になりながら五目焼そばを注文。

予想外に清湯ベースのあんかけでしかもキャベツがメイン。これはやばいパターンでは・・・と一口食べてみたところ杞憂に終わる。キャベツはきちんとクタクタになるまで火が通っていて、清湯ベースの餡もくどさのないさっぱりした仕上がりで美味しい。往年のうま煮餡を期待していたのは裏切られたけれど、これはこれでとても美味しくいただけてほっとした。
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帰りがけ、20年前には元気に接客をしていた女将さんが厨房に現れてにこやかな笑顔を見ることが出来た。会話している内容から、今は時折様子を見に来る程度のようだったが、お世話になった頃の温顔に再びまみえて、「来た甲斐があったな」としみじみ感じ、心の中で「その節は大変お世話になりました。御盛業で何よりです。」と呟いて店を後にした。


自宅では柴漁港で仕入れてきた魚で数日魚の酒宴が催された。鯒は初めてだったので捌くのに苦労させられたが、
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薄造り・焼き霜造りにあら煮、昆布締めと様々に調理して高貴な白身を堪能。
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穴子は煮穴子にして、うどんにも載せて食べる。
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穴子の残りと鯒の残りは、釣ってきたハゼと共に揚げて江戸前天婦羅として楽しむ。これがさっぱりとした仕上がりで、すだち塩でやったら堪らなかった。
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特筆ものは活けクマエビで、酒塩して半日置いた後に3分ほど蒸してやったら真っ赤に仕上がり食欲をそそる。殻をむいてかぶりつくと、歯応えと海老特有の香気が素晴らしくて悶絶。これは次回もっと買いたい。
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来年季節を迎えたら、釣りに遠征に行こうと心に決めた次第。



中原亭中華料理 / 新杉田駅杉田駅屏風浦駅
昼総合点★★★☆☆ 3.4

2018年11月15日 (木)

懐旧金沢シーサイド(上):柴漁港・福浦・並木

この秋は友人によって釣りに久々に目覚め、また母校のクラス会幹事をすることにもなって、子供の頃釣りに出かけた金沢の海がどうなっているのかが気になった。あれこれ検索していると丁度いいことに柴漁港でお祭りがあるというから、シーサイドラインの一日乗車券を使ってあちこち見て回ってみた。
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八景駅はシーサイドラインとの直結工事で全く様変わりしていたが、平潟湾から見える景色は記憶のままで、朝靄にかすむ様子は金沢八景と称賛されたころの片鱗を覗かせてくれた。
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海の公園柴口で下車して歩いて3-4分行くと漁港に到着。大漁旗が翻って祭りの雰囲気を盛り上げていた。
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目当ての鮮魚の直売は開始10分前ですでに30人ほどが行列していたが、大きな混乱もなく無事活けのマゴチとクマエビ、それに〆た穴子二尾を購入。港直売と言っても全然市価と変わらずこれで2千円弱。希少な魚を仕入れることができるのだから、こちらとしては全く問題ない。

その他の出店はあまり興味を引くものがなかったので、またシーサイドラインに乗って市大医学部前まで行く。ここは社会人になってすぐの頃病を得て入院していた因縁の場所。改めてみると随分立派なところに入れてもらえていたのだなと感心する。
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歩いて海の方へ10分も行くと、東京近郊では屈指の釣り場である福浦に到着。土日は物凄い混雑ぶりときいていたが、そこまででは無かった。
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↑足元には木っ端メジナが群れていた

このどこまでも続く岸壁に何度も何度も通って釣れない釣りを展開していたなぁとしばし懐かしんだら、踵を返してまたシーサイドラインへ。
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よく覗いている和菓子マニアの方がちょくちょく寄っている並木の富貴へ寄るべく、並木北駅へ。

その名の通り並木が続く道を行くと、
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懐かしいシーサイドショッピングセンターのアーチが見えてくる。
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店はこの一角、OKストアの隣で盛業中。中へ入ると上生菓子だけで7-8種類も揃い、目移りしてしばし逡巡してしまうほど。お陰で久々に選ぶ楽しみを味わうことが出来た。七五三の季節だったので神社のモチーフで鈴や鳩が並び、あとは晩秋の雰囲気を伝えるきのこや茅葺に霜が降りる様など、なるほど随分造形美に長けた菓子が揃っている。
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また、霜の見事なグラデーションと言い、咲き始めたさざんかの小さな花といい、鈴の紅白綱といい、細部まで一切手抜きなく作り上げているのが驚きで、ここに導いてくれた先達が贔屓にしているのもよくわかる品々だった。もちろん、味も申し分なく、ほこほこと甘みが口に広がる優しい味わいが心に残った。

店を出てとなりの船溜まりへ行くと、陽光を一身に浴びて心地よい。
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往時はこの季節ならハゼ釣り師で賑わっていたが、今は渡り鳥を撮影しようとバズーカをずらりと並べたカメラ師たちがたくさん居てのどかな光景を展開していた。


再び並木北駅に戻って、南部市場まで行く。
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富貴和菓子 / 並木北駅並木中央駅京急富岡駅
昼総合点★★★☆☆ 3.8

2018年8月 6日 (月)

酷暑ものかは甲子・塩原6:那須烏山で鮎と山あげ祭

元泉館から塩原バスターミナルまで送ってもらい、
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そこから路線バスで西那須野へ行き、東北本線を南下、一路那須烏山を目指す。

烏山線の乗換駅である宝積寺は隈健吾のデザインとのことで、乗り換えの合間にしばし見物。大谷石が随所に使われてなかなか趣があった。
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烏山線は充電式の電車が走っていて思ったよりも綺麗だし、年に1度の山あげ祭り開催とあって席は一杯の盛況ぶりだった。
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駅からまず鮎を食べにひのきやへ向かう。バスで行ける時間帯に到着したが、祭りで市内各所が通行止めだからかその姿は見当たらずやむなくタクシーで行く。

昔は簗を設置していたが、しばらく前に台風で流されて以来止めているとのことで、客の入りも閑散としていたがゆっくりしたいこちらとしては好都合だった。刺身・焼き・炊き込み飯を食べたが、いずれも鮎ならではのあっさりとした滋味が味わえて満足した。
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食後川に入ってみたが、酷暑の数日だったからぬるま湯状態で納涼気分とはいかず。それでも「関東の嵐山」と自称する景色は美しくて心が鎮まった。
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山あげ祭りの山車が丁度簗と駅の真ん中ぐらいだったから、ここから歩いて見物に。15分もあるくと山車を展開している裏側に到着、脇から正面に抜けてしばし芝居を見物する。
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田舎歌舞伎か・・・と思っていたが、思ったより挙措が練れていて音声もよく通り終いまで飽きずに見られた。最後は山車を利用した大掛かりな仕掛けも飛び出して観客を楽しませてくれる。やっぱりこういうものは現物を見ないといけないものだなと実感することに。
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ここから屋台街を通り、駅前まで来て目的の「川魚 水井」へ行って、焼き鮎と活き鮎を購入。焼きは店前のドラム缶で炭火焼きした天然のもののようで、流石に祭りの日だけあって焼きあがったものがずらりと並んで壮観。
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活けは友釣りで使うおとり鮎のようで、とにかく泳ぎが早い。よくスーパーで見かける鶯色のふにゃったそれではなくて、黒くて精悍な感じ。
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焼き鮎は出汁を引いてからその中に投入してエキスを抽出し、
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これで米を炊いた後蒸らす時に再投入して身をほぐし、混ぜ合わせて鮎飯に仕立てたが、鮎の風味がきちんと沁みわたり、ほぐれた身からも香りが立ち上って、簗で食べたものと遜色ない出来になり甚くご満悦。

活け鮎は竹串でくねりを施し、魚焼きグリルに立てた状態で焼いてみた。そこらの養殖鮎を食べると骨の辺りにぶよぶよした脂があったりするが、こちらはあれだけ泳いでいたのでそんなものはなく、引き締まりつつもふんわりとした身が楽しめて美味しかった。
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鮎と祭りを楽しみにいつか行こうと思っていた烏山、とても良いところだった。

ひのきや魚介・海鮮料理 / 烏山駅
昼総合点★★★☆☆ 3.4

2018年3月27日 (火)

東急ワンデーオープンチケットで桜巡礼3:池上線沿線

慣れ親しんだ池上線に戻り
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五反田のTSUTAYAに寄って会員更新手続を済ませ、近くの目黒川に行ってみたところここの河畔は八重桜となっているようで、わずかに蕾が赤味を帯びているのが確認できただけに。
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それでも積水ハウスの地面師騒動を引き起こした問題の閉鎖旅館物件も見物できたので良しとする。
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五反田から再び池上線に乗り、御嶽山でこのところ贔屓にしている呂万寿に寄って春らしいとりどりの菓子を土産に買い、
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そろそろ日が傾いてくるころに池上駅へ到着。
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まだ木製ベンチは毀されておらず、夕日を浴びた姿は郷愁をそそる。
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↑駅そのものが似合うんだよなぁ、夕日が。建て替えでこうした景色が見られなくなるのはいかにも口惜しい・・・

駅から南下すること5分、その名も桜館と称する温泉銭湯で足の疲労をとることに。
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ここは桜の季節には日によって屋外の展望風呂が開放されて花見風呂が楽しめるのだが、生憎この日は該当せず。それでも漆黒の黒湯とジェットバブルで巡礼の疲れも癒えて、少し早い夕食を駅前の池上食堂で摂る。
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↑こざっぱりとした潔い店構えが好ましい。


からからの喉にビールが沁みてどうにも旨い。滑らかなマヨネーズが身上のマカロニサラダも程よい甘辛さのかつ煮もアテに申し分なく、桜にあてつけられ続けて少し硬直していた身体がじんわりとほぐれる。
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店を出ればもう日没で、綺麗な茜空が道の向こうに広がっていた。
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もうひと踏ん張り行ってみるか、と自分を励まして洗足池に寄ってみる。
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どうやら桜の開花が早すぎて提灯が間に合わなかったのか、仄暗い中での夜桜見物となったが、この方が桜の持つ妖艶さが引き立って見蕩れてしまった。
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ちなみに前日弁当を用意して花見を楽しんだ時の様子はこちら。
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桜の袂にはへびいちごやシャガの花が咲いていて、彩りを添えていた。
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1日で浴びるように桜を愛でたが、概して昭和前期に開発された目黒線や池上線の街は名所の数は多く、いずれも駅から近いので手軽さが魅力だが、一方で樹勢の衰えが目立つ場所もあり、名所としての今後に懸念を抱かせるところもあった。

一方、昭和後期に開発された田園都市線沿線はここ数年がピークと目され、名所の数は少ないものの爛漫のむせるような花の生気を楽しむことが出来た。

東急のワンデイオープンパス、他にもテーマを探してあちこち巡る旅を企図してみたい。(ちなみに今回の旅の運賃総計は約2,500円)

以下桜以外の花々も。
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↑線路脇に咲く隙間花の逞しさを見習いたい
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↑一日で17㎞も歩いたので最後はヘロヘロ。写真もピンボケするというもの。
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池上食堂定食・食堂 / 池上駅武蔵新田駅
夜総合点★★★☆☆ 3.7

2018年3月15日 (木)

リッツパーティーと春の祝膳

家人の同僚を家に招待することになった。ワインを聞し召す方とのことで、不慣れな洋食で御馳走をいろいろと考案したのだが、ふと「そういえばまだ人生でリッツパーティーしてなかったナ」と思いついて、前菜にはリッツでカナッペを色々作ってみた。

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紫蘇ローストビーフ山葵、レーズンバター、蟹タルタルソース、桃缶生ハム、ゴルゴンゾーラハニー、マルゲリータと6種だったが、案外手間はかからないのに見栄えはよく、手軽なフィンガーフードでなかなか好評だった。

一方、家人の誕生日にはちらし寿司を所望され、先年訪れた際に食べそびれた岡山のばらちらし風に作ってみようと思い立ち、穴子・芝海老・さよりを大井町ではその名を知られた魚屋「魚春」で仕入れ、小鯛の笹漬けも用意。これに酢蓮根、新筍、菜の花、さやいんげんも飾り立てて立派なばらちらしが完成。
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↑蕨・筍・弾け鱈子の炊き合わせ、更に魚春ご主人お勧めのまかじき塩焼にふき味噌を添えて

家人も喜び一入で、重責を果たした当方としてはほっと胸をなでおろした。春らしい肴で呑む酒はいい心持になりやすく、少し嗜みすぎてしまうのが玉に瑕だが、それでもふわりとした心浮き立つ時間が持てたのはなかなか良かった。

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